大人の発達障害 生活編【大人の発達障害  薬による治療と薬以外の治療】 

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目次

大人の発達障害 【薬による治療とその効果について】 

発達障害というと、多くの人が注意力の問題や、落ち着きがないこと、人とのコミュニケーションが難しいことなどを思い浮かべるかもしれません。

これらの問題は、日々の生活や学校、職場での活動に影響を及ぼし、時には本人や家族にとって大きな悩みの原因になります。

薬による治療は、これらの症状を和らげ、日常生活を少しでも楽にするための方法の一つです。

もちろん、薬だけが全てではありませんが、適切に使うことで、集中力を高めたり、衝動的な行動を減らしたりする助けになることが科学的にも証明されています。

しかし、薬を使うことには賛否両論があり、どのように使えばいいのか、またどんな効果が期待できるのかについて、正しい情報を知ることが大切です。

発達障害における薬による治療の基本的な知識、期待できる効果、そして注意点などについて、みていきましょう。

大人の発達障害 薬による治療 効果

【症状の緩和】

発達障害の症状、特にADHDに関連する症状(注意力の散漫、衝動性、多動性)は、薬による治療により緩和されることがあります。

【生活の改善】

薬による治療は、集中力の向上、落ち着きの改善、日常生活の管理のサポートなど、発達障害を持つ人の生活の質を向上させることができます。

薬による治療によって緩和されること

【不注意】

ADHDの人は、集中することが難しいことがよくあります。
薬による治療は、注意力を維持して仕事や勉強を効果的に進めることができるようにします。

【衝動性】

衝動的な行動は、職場や私生活でのトラブルの原因となることがあります。
薬による治療は、この衝動性を抑えることができ、冷静に物事に対処する能力を高めます。

【多動性】

特にADHDの人は、落ち着きがなく、じっとしていられないことがあります。
薬による治療により、この多動性が減少し、静かに座って作業を行うことが出来るようになります。

日常生活や仕事においての問題を抱えている発達障害を持つ人にとって、薬は有効な手段となる場合があります。

大人の発達障害 【薬による治療は万能ではない!?薬による治療の限界について】 

薬は発達障害の症状を軽減するために役立ちますが、病気を根本から治すわけではありません。

つまり、薬による治療は、日常生活で感じる困難を少し楽にする手助けとなるもので、発達障害自体を完全になくすものではないのです。

さらに、薬の効き目は人によって違います。
同じ薬でも、効果を感じる人がいれば、そうでない人もいます。

これは発達障害の症状が一人ひとり、異なるため、治療法もその人に合ったものでなければならないからです。

そのため、医師は患者さんの状態を定期的にチェックし、必要に応じて薬の種類や量を調整することが大切になります。

発達障害を持つ人たちやその家族が、薬による治療について正しく理解し、適切に対応できるように、薬の役割や限界、個々の違いを踏まえた治療の重要性についてみていきましょう!

【完治について】

薬による治療は症状の緩和を目指しますが、発達障害そのものを完治させるものではありません。

【個人差】

薬による治療は人によって効果が異なるため、適切な処方と定期的な診断が必要です。

大人の発達障害 薬による治療と他の方法

発達障害の方にとって、薬だけに頼った治療ではなく、心のケアや生活習慣の見直しも大切です。

薬による治療は確かに助けになりますが、それだけではなく、心理療法や行動療法、そして人との関わり方を学ぶスキルトレーニングなど、さまざまなサポートを組み合わせることで、より良い結果が期待できます。

さまざまなサポートの一環として、例えばカウンセリングなども有効です。

カウンセリングを受けることで、自分が感じている課題や問題に対処する方法を学ぶことができます。
発達障害の特性と、個性を考慮したカウンセリングが望ましいです。

また、日々の生活で健康を意識することも、発達障害の症状を和らげるのに役立ちます。

バランスの良い食事や適度な運動、そして十分な睡眠を心がけることで、心と体の両方をサポートできます。

薬による治療だけでなく、心と体のケアを含めたアプローチも重要です。自分のペースで成長し、社会の中で居場所を見つけて自分らしく過ごすことができれば嬉しいですよね!

・健康的な食生活、定期的な運動、十分な睡眠など、ライフスタイルの改善も、発達障害の症状の管理に役立ちます。
・カウンセリングや理解者の存在などさまざまなサポートを上手に活用することが重要です。

大人の発達障害 【薬のデメリット 副作用(副反応)のお話】 

発達障害、特にADHD(注意欠如・多動性障害)の治療で使われる薬には、食欲低下や頭痛などの肉体的な副作用のほか、精神面でのデメリットがあることも知られています。

具体的には、これらの薬を服用することでうつ状態になる、薬へ精神的に依存する、さらには体の小さな動き(チック)が目立つようになる、といったことが起こる場合があります。

これらの副作用は、ADHD治療薬が脳の特定の化学物質に作用することにより、症状の管理を助ける一方で精神的なバランスに変化をもたらすために起こります。

薬による治療を行う際には、デメリットについても十分に理解し、医師や専門家と相談しながら、最適な治療方法を選ぶことが大切です。

大人の発達障害 薬を服用している時の気持ち

case1
薬を服用している時、普段の自分とは違う感じがする。

薬を飲むと集中力が上がって普段は気になってしまうことも気にならなくなりますが、同時に、心がざわざわして、不安感が増すこともあります。

薬の効果が切れると、急に元の状態に戻る感覚になり、それがツライです。
自分でもコントロールできないような気分の変動に振り回されている感じで、普段とは違う、ちょっとした違和感を感じながら生活しています。

case2
薬を服用している時、自分が自分らしくないような感覚に陥ります。

薬の効果で集中力は上がるし、周りと同じペースで物事を進められるけれど、それが本当の自分なのか疑問に感じてしまいます。

薬によって作られた「別の自分」みたいで、少し不自然で違和感があるんです。

case3
薬を飲むことで、自分の本来の感情や反応が抑えられているように感じることがあります。

普段の自分はもっと感情豊かで興奮しやすいけど、薬を飲むと自分らしさがなくなる感じがします。
それが精神的にストレスになって自分の感情が本物かどうか時々自分でわからなくなることがあります。
また、薬に頼っていると自分の力で何かを成し遂げても、これは自分の実力なのか、それともただ薬が効いているだけなのかって。そう考えると自信が持てないんです。

発達障害における薬物依存のリスクは存在しますが、一般的には低いとされています。

適切な医療監督の下で薬による治療を行うことで、乱用のリスクを最小限に抑えることができます。

発達障害の治療における薬物依存のリスクは、正しい使用方法と適切な管理によって軽減されます。

大人の発達障害 薬をやめたいと思う気持ち

case1
薬をやめたいと思うのは、自分が本当の自分でいられないような気がするからです。
薬を飲んでいると、確かに集中力が上がったり落ち着いたりするんですが、なんだか自分らしくないような感じがしてしまうんです。
自分の感情や考えが、薬の影響で変わってしまっているような…。

だから、もっと自分自身でコントロールできる方法、たとえば、カウンセリングを受けることで、自分の問題に向き合いたいんです。自分の力で乗り越えられるようになりたいと思っています。

case2
副作用が気になります。体に何か異変が起きるたびに、「これは薬のせいかな?」と不安になることが多くて。自然な状態で、自分の体の声に耳を傾けたいんです。

カウンセリングなど、薬以外の方法で自分の課題に向き合えば、もっと自分を理解し、改善していけるんじゃないかと思っています。自分自身をもっと深く知り、自分の力で生きていく方法を見つけたいんです。

また、薬を長く服用し続けることによる体への影響も心配です。将来的に何か健康上の問題が起こるかもしれないと思うと、自分の体を大切にしたいという思いが強くなります。

case3
薬なしでは日常生活が難しくなるような感覚があります。薬を飲むことによって一時的に安心感を得られます。「これで大丈夫」って思えるんです。

でも、薬を飲まないと集中できなかったり、落ち着かなかったりします。これが依存だと思うと、自分の体が薬なしではうまく機能しないのではないかと不安になります。自分のありのまま自然な状態で生活することに自信を失いかけている感じです。

薬に対する気持ちをまとめてみました。皆さんはどのように感じますか?

・薬を飲まないと落ち着かなかったり集中できなかったりするのが依存しているようで怖い。

・薬なしで自分らしく自然な状態で生活することへの自信がなくなる。

・薬を飲むと「これで大丈夫」と思うが、ある種の現実逃避の気がしている。

・自分が薬に依存し本当の意味で自立できていないと感じる。

・薬によって、いろいろな感情を抑制するのではなく、自分らしく薬と向き合いたい。

・何かを成し遂げた時に、それが本当に自分の実力なのか薬の力なのかが分からなくなる。

・自分自身の成長や達成感を感じることが難しく、もどかしい。

・喜びや悲しみなどの感情が薄れて自分の感情が鈍ってしまうような気がする。

・服用を長く続けることによる将来的な体への影響が心配。

・副作用が気になる。何か体に異変が起きた時に薬のせいかな?と不安になる。

・カウンセリングなど薬以外の方法で自分の課題に向き合いたい。

発達障害のための薬は、症状を楽にする手助けとして使われるものです。

発達障害は治る病気ではありませんが、薬を使うことで気が散りやすい、すぐ動きたくなる、衝動的になるといった症状を和らげ、毎日をもっと楽に過ごせるようになります。

薬だけでなく、その人に合った治療計画を立てて、他のサポートも一緒に行うことが重要です。

大事なのは、薬だけではなく他のサポートも一緒に使うことです。
たとえば、カウンセリングや生活の工夫などです。
個人に合った方法で治療などを進めていくことが望ましいです。

大人の発達障害  【カウンセリングなどのサポートについて】

カウンセリングや専門家によるサポートは、自分自身のことをより深く理解する手助けになります。
これは、自分の発達障害を深く知り、それを受け入れることができるようになるということです。

自分のことをもっと深く理解するのは大切なことです。
発達障害を持つ人は特に”自分を知る”ということが症状の改善に役立ちます。

【自分を理解する】

自分の発達障害を深く理解して、自分自身をより受け入れやすくする。
自分の行動パターンや反応を理解し、それに基づいて適切な対処法を学ぶ。

カウンセリングで、自分の行動や感情の「なぜ」を探ります。
たとえば「なぜ集中できないのか」を理解し、それを改善する方法を学びます。

この過程で、自分の振る舞いや反応に気づき、どう対応すればいいかがわかります。
これは、自分への理解を深め、日常生活における問題への対処法を見つけることに役立ちます。

カウンセリングは個人に合わせたサポートを提供し、集中力を向上させる戦略など、具体的な解決策を教えてくれます。

【ストレスと対人関係】

ストレスを管理するスキルを身につけ、対人関係のストレスを軽減。
コミュニケーションスキルの向上、ストレス源を特定し対応する方法を習得。

カウンセリングは、ストレスや人間関係の問題を解決する手助けとなります。

具体的には会話での緊張を減らす方法や、ストレスを引き起こす要因を見つけてうまく対応する方法を学ぶことができます。
これにより、自分自身をより深く理解して日常生活のストレスを減らし、良好な人間関係を築くことができます。

【カウンセリングによる継続的なサポート】

長期的なサポートを通じて、発達障害を持つ人の日々の変化に柔軟に対応。
定期的なヒアリングやカウンセリングを通じて、新しい課題や変化に即座に対応。

カウンセリングは、長期にわたってサポートし、日々の出来事に対応できるようになる手助けをします。
カウンセラーと定期的に話すことで、新しい問題が生じてもうまく対応できる力がつきます。
この継続的なサポートが、長い目で見たときの成長や解決策を見つける助けとなります。

カウンセリングは、発達障害のある人たちが自分をもっと深く理解し、日々の困難にどう向き合うか学ぶのに適した方法です。

薬の治療と違って体への副作用がないため、安心して長く続けられます。この個別対応ができる点が、自分にぴったりのサポートを受けられる大きなメリットになります。

大人の発達障害  【医師との向き合い方】

発達障害を持つ人の中には、医療提供者とのコミュニケーションや治療法に不信感を抱いている人もいます。
この不信感は、医療提供者が患者の話を十分に聞かず、主に薬物治療に頼る傾向にあることから生じます。

個別の症状や気持ちを聞いてもらえずに薬だけを出すような診断だと不信感を抱きますよね。

医師に不信感を抱く具体的な理由

コミュニケーション不足】

医師が患者の話を十分に聞いてくれないことで、患者は自分の問題が理解されていないと感じます。

薬物治療への依存

医師が問題の根本的な解決策を提供せず、薬の処方に頼ると、患者は治療に対して懐疑的になります。

【個々の症状や特性を無視】

発達障害の症状の範囲は広く、個々に合わせた治療が必要ですが、一律の治療法が適用されがちです。

【発達障害を持つ人の気持ち】
正直に言うと、医者を信用するのが難しいんです。
話をしても、ちゃんと聞いてくれてる感じがしなくて、結局は薬を処方されるだけ。

薬が増えていく一方で、本当に自分の問題が解決しているのか、進んでいるのかが感じられないんです。

だから、医者や薬に対する不信感が強くなっています。自分が抱えている問題に対して、もっと根本的な解決策や支援があればいいのにと思ってしまいます。

医師は患者とのコミュニケーションを重視し、個々のニーズに合わせた治療計画を立てる必要があります。

また、薬物治療だけでなく、カウンセリングや行動療法などの代替治療法も積極的に提案し、日常生活の質の向上を目指すことが望ましいです。

発達障害の治療に関わらず、他の病気でも一緒ですよね。

怪我をしたり体調が悪いのに、ちゃんと話も聞かず薬を処方されたのでは不安になります。

薬だけが治療ではないので、その人に合ったベストな方法を提案してもらえると安心です。

発達障害を持つ人と医師との信頼関係が難しい理由

本来、医師は患者とコミュニケーションをしっかり取り、適切な診察と個人に最も合ったベストな治療法を提案することが望ましいです。

しかし、現状は発達障害を持つ患者さんへのアプローチには課題があります。
その中でも特に大きい課題としては”診察時間””治療方針”が挙げられます。

【診察時間】

医療現場では診療時間に限りがあるため、一人ひとりの患者さんと十分に向き合う時間が不足しています。

短い時間の中で患者さんの状態を把握し、最も効果的と思われる治療法を提案することが求められます。

患者さんが自分の話を十分に聞いてもらえていないと感じ、薬だけが処方されることに不信感を抱くケースがあります。

【治療方針】

発達障害の治療において薬による治療が一般的ですが、これは全ての患者さんに最適な解決策ではありません。
薬による治療が有効な場合が多いため、その方向で治療を進めることが多くなります。
薬による治療はあくまでも一つの手段であり、患者さん一人ひとりの状態やニーズに合わせた治療が望ましいです。

医師、専門家、そしてカウンセラーが発達障害のある人々と寄り添い、サポートする際、両者間のコミュニケーションは非常に重要です。

“発達障害”というカテゴリーの中でも、個々人の特性や性格に応じて症状はさまざまであり、また、それぞれが置かれている環境や職場での問題も異なります。

個人に寄り添い、その人にとって最適なサポートを提供することが、私たち専門家の目指す理想です。

この記事の監修者

鈴木祐貴(すずき ゆたか)

大人の発達障害専門サポート

発達障害の特性を持つ大人のためのコンサルタントとして、多くの方の「自分らしく働く」未来をサポートしています。

発達障害を持つ方が普通に働き、安心して日常生活を送れるような環境作りに情熱を注いでいます。

経歴と実績▼

・人材育成のプロ:人材育成10年、マネジメント10年、管理職8年の経験を持ち、発達障害を持つ部下や後輩の育成にも成功。支店や部署全体の成績向上に貢献。

・多部門での実績:人事部、営業部、管理部、経営企画部で所属長を歴任。
営業・マーケティング、社内マネジメント、企画開発など幅広い分野で活躍。

大人の発達障害 ADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉症スペクトラム症・アスペルガー症候群)・グレーゾーン・繊細さん サポートについて

ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

発達障害で悩んでいると、一人で抱え込みがちになってしまうかもしれません。

でも、あなたは決して一人ではありません。困ったときは、誰かを頼ってもいいんです。

むしろ、人とつながることで新しい視点や解決策が見つかることも多いものです。

自分の特性を理解し、それを活かすことで、これまで見えなかった可能性が広がります。あなたが感じている不安や悩みは、共感できる人が必ずいます。

私もその一人として、あなたの力になりたいと思っています。

これまで多くの方々が、自分自身と向き合いながら前に進んできました。

あなたもきっと、自分らしい生き方を見つけることができます。その一歩を踏み出すお手伝いをさせていただければ幸いです。

ブログやSNSでは、発達障害に関する情報や日々を豊かにするヒントを発信しています。

ぜひご覧になってみてください。もし何か気になることや話してみたいことがあれば、いつでもお気軽にご連絡ください。

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