大人の発達障害 【発達障害(ADHD・ASD)の特性】
ADHD(注意欠如・多動症)とASD(自閉スペクトラム症)は、発達障害の一種で、仕事や生活において様々な影響を与えます。
こちらの記事では、ADHDとASDの具体的な特性について触れていきます。
それぞれの障害が持つ特性を理解することで、日常生活や職場で過ごしやすくなるためのヒントを得られるかもしれません。
ADHDの場合、集中力の維持や衝動性の管理が課題となりますが、その反面、柔軟な思考や創造力があることも知られています。
一方、ASDは、社会的コミュニケーションやルーチンへの順応に苦労することが多いですが、一つのことに対する深い集中力や注意力が強みとなることもあります。
この記事を通じて、これらの特性を理解し、それぞれの強みを生かす方法を探求していきましょう。
具体例と照らし合わせてみてみよう!
大人の発達障害 ADHD(注意欠如・多動症)の特性
ADHDの強み・弱み(別の記事に詳細をまとめてます)
集中力の維持
長時間同じことに集中するのが苦手
(例)
仕事:会議中にぼんやりして内容を聞いていなかったり、大切なポイントを見逃してしまうことがある。
読書:一冊の本を最後まで読み切るのが難しく、何ページか読んだ後で別の活動に気を取られてしまう。
映画鑑賞:長い映画を見ている間に飽きてしまい、途中で席を立ったり、他のことを始めながら映画を見る。
試験勉強:試験勉強を長時間続けるのが苦手で、頻繁に休憩を挟んだり漫画を読んだりする。
料理:レシピに従って一連の料理手順を最後まで集中して行うのが難しく、時々手順を間違えたり、工程を忘れる。
多動性・衝動性
じっとしているのが難しく衝動的に行動してしまうことがよくある。
(例)
会議や授業中の座り方:会議や授業中、しきりに貧乏ゆすりや手足を動かしたりする。
衝動買い:ちょっと気になったアイテムを見つけると、考える間もなくすぐに購入してしまう。
食事:他の人がまだ食べ始めていないのに、先を急いで食事を終えてしまう。
同じ作業ができない:一つの作業に取り掛かっているはずが、急に別の作業に取り掛かってしまう。
物に当たる:怒りやイライラを感じると、手近な物を投げてしまう。
考えずに発言する:会話中に他人の話を突然遮って、自分の思いつきを話し始める。
長時間の集中が苦手で、多動性や衝動性があるため、少しの間、集中しなければいけないシーンでは苦労することも…
ADHDの強み・弱み(別の記事に詳細をまとめてます)
大人の発達障害 ASD(自閉スペクトラム症)の特性
ASDの強み・弱み(別の記事に詳細をまとめてます)
こだわりが強い
特定の興味や習慣(ルーチン)に強くこだわります。
(例)
朝食のメニュー:毎朝同じ食材、同じ方法で朝食を作り、少しでも異なると不安を感じる。
通勤ルート:毎日同じ道順で通勤し、通行止めや迂回路では非常にストレスを感じる。
衣服の着用:特定のブランドや色の服しか着用せず、それ以外の服は着たがらない。
習慣:毎日同じ時刻に同じ種類の運動しないと気が済まない。
テレビや音楽:同じ番組や音楽を繰り返し視聴し、新しいものを試すことが苦手。
物の配置:自宅や職場の物の位置が変わると不安やストレスを感じ、すぐに元の位置に戻す。元の位置にないと気が済まない。
マイルール:仕事や学校の課題を始める前に、一定の準備行動(癖のような動き)を実行しなければ作業に移れない。
買い物:スーパーマーケットでの買い物は常に同じリストに基づいており、リスト以外の買い物はストレスを感じ、買うことに抵抗がある。
コミュニケーションの問題
他人の感情を読み取るのが苦手で、会話がうまくいかないことがあります。
(例)
冗談を真に受ける:他人が冗談を言っても真剣に受け取り、適切に反応できない。
皮肉が理解できない:相手が皮肉を言っている場合、文字通りに解釈してしまい、コミュニケーションが崩れる。
感情表現の読み取りが苦手:相手の顔の表情から感情を読み取るのが難しく、相手が怒っているのか楽しんでいるのかが分からない。
境界線がわからない:他人のプライバシーに踏み込むような質問をしてしまうことがある。
直接的すぎる発言:言葉を飾ることなく、非常に直接的に物事を述べるため、しばしば相手を不快にさせてしまう。
同じ言葉を繰り返す:同じ言葉やフレーズを何度も繰り返すため、会話が一方的になることが多い。
文脈を読み取れない:会話の文脈を理解せずに発言してしまい、会話がうまく繋がらない。
感覚の過敏または鈍麻
通常の環境がとてもうるさく感じたり、逆に鈍く感じることがあります。
(例)
騒音に対する感覚:普通の会話の音量でも耳障りに感じ、耐えがたいストレスを受ける。
明るい光に対する感覚:普通の室内照明が眩しく感じ、目を保護するためにサングラスが必要な場合がある。
特定の食べ物の質感に対する拒否反応:食物の特定の質感(ぬるぬる、ザラザラなど)に対して極端な嫌悪感を示す。
衣服の感触に対する感覚:ラベルや縫い目が皮膚に触れると痛みを感じたり、極端に嫌がるため、特定の素材の衣服しか着れない。
香りに対する感覚:通常は気にならない軽い香りでも強烈に感じ、頭痛や吐き気を引き起こすことがある。
痛みなどの感覚が鈍い:大きなケガや身体の疲労などに気が付かないことがある。
特定のルーチンや興味にこだわりが強く、人の感情を読み取るのが難しいので対人関係や日常生活で特定の課題が発生しやすいです…
ASDの強み・弱み(別の記事に詳細をまとめてます)
大人の発達障害 ADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉スペクトラム症)の特性 まとめ
ADHD(注意欠如・多動症)とASD(自閉スペクトラム症)を持つ方は、生まれつき脳の構造や機能の違いによって、発達障害を持たない人とは異なる行動パターンを示すことがあります。
この脳の特性が、日々の行動や反応に影響を与えています。
ADHDの方は、注意力が散漫になりやすく、多動性が見られることが多いですが、これは脳の注意制御に関連する部分が通常とは異なる働きをしているためです。
一方、ASDの方は、社会的コミュニケーションや非言語的な合図の解釈に苦労することがあり、これは脳の社会的情報処理の仕組みが特有の方式で機能しているためです。
発達障害を持つ方が抱える課題だけでなく、彼らの持つユニークな才能や得意分野も注目されるべきです。
ADHDのある人々は、創造的で革新的なアイデアを生み出す能力があり、高い好奇心とリスクを恐れない姿勢が、起業家精神やクリエイティブな職業で大きな強みとなります。
同様に、ASDのある人々は、細部に対する卓越した注意力と深い集中力を活かして、プログラミングやデータ分析、学術研究などの分野で顕著な成果を上げることがあります。
そのため、仕事を選ぶ際には、自分の強みと苦手なことを正確に理解し、それに基づいて適切な職業を選ぶことが重要です。自分に合った仕事環境を見つけることができれば、生産性を高めると同時に、職場での満足度や人生の幸福感も大きく向上します。
仕事を選ぶ時、自分の強みや苦手なことを知ることが非常に大切です。
自分に合った仕事を見つけることで、もっと働きやすくなります。
結局のところ、大切なのは自分自身の特性をよく理解し、その上で最適な環境を選ぶことです。これが、自分に合った仕事を見つける第一歩となります。
本記事に記載されている特徴は、発達障害を持つ全ての個人に当てはまるわけではなく、個人差があることをご留意ください。
この記事の監修者
鈴木祐貴(すずき ゆたか)
大人の発達障害専門サポート
発達障害の特性を持つ大人のためのコンサルタントとして、多くの方の「自分らしく働く」未来をサポートしています。
発達障害を持つ方が普通に働き、安心して日常生活を送れるような環境作りに情熱を注いでいます。
経歴と実績▼
・人材育成のプロ:人材育成10年、マネジメント10年、管理職8年の経験を持ち、発達障害を持つ部下や後輩の育成にも成功。支店や部署全体の成績向上に貢献。
・多部門での実績:人事部、営業部、管理部、経営企画部で所属長を歴任。
営業・マーケティング、社内マネジメント、企画開発など幅広い分野で活躍。
大人の発達障害 ADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉症スペクトラム症・アスペルガー症候群)・グレーゾーン・繊細さん サポートについて
ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
発達障害で悩んでいると、一人で抱え込みがちになってしまうかもしれません。
でも、あなたは決して一人ではありません。困ったときは、誰かを頼ってもいいんです。
むしろ、人とつながることで新しい視点や解決策が見つかることも多いものです。
自分の特性を理解し、それを活かすことで、これまで見えなかった可能性が広がります。あなたが感じている不安や悩みは、共感できる人が必ずいます。
私もその一人として、あなたの力になりたいと思っています。
これまで多くの方々が、自分自身と向き合いながら前に進んできました。
あなたもきっと、自分らしい生き方を見つけることができます。その一歩を踏み出すお手伝いをさせていただければ幸いです。
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