一人遊びに隠された強いこだわりと家族との衝突【22歳女性】の体験

発達障害を持つ方が職場で経験する困難やサポートに関する体験談はコチラにまとめてます▼

発達障害を持つ方が子ども時代に経験したエピソードはコチラにまとめてます▼

目次

発達障害を持つ大人たちが直面する課題を実体験から考えましょう

発達障害を持つ方々が子ども時代に経験した悩みや課題は、大人になった今でも生活に影響を与えていることが少なくありません。

今回のアンケートでは、発達障害を持つ大人が幼少期に感じた困難や孤立感、周囲との違和感についてのリアルなエピソードを集め、分析しました。

これらの体験を通じて、発達障害の特性を理解し、子ども時代の支援のあり方やその後の成長への影響を深く掘り下げていきます。

記事を読むことで、ご自身やご家族、支援者の方が、発達障害の子どもに対する理解とサポートの手がかりを得る一助となれば幸いです。

どうぞ今後の参考にしてください。

発達障害の特性が浮き彫りになる|子ども時代の本音と悩み

K.さんの子ども時代の体験談

プロフィール

お名前を教えてください(イニシャル・ニックネーム など可能です)

「K.」です。

年齢を教えてください

22歳です。

性別を教えてください

女性です。

あなたが自覚している発達障害の特性は?

ADHD(注意欠如・多動症)とASD(自閉スペクトラム症)です。

※掲載内容は原文そのままとなっており、誤字や脱字が含まれる場合がございます。ご了承ください。

子どもの頃、注意力が続かないと感じたことは、どのくらいの頻度でありましたか?

選択式 ※青が回答

・毎日のようにあった

週に何度かあった

あまりなかった

・ほとんどなかった

他の子どもとの協調性が難しかった場面がありましたか?

選択式 ※青が回答

いつも感じていた

・時々感じていた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

子どもの頃、集団活動で困難を感じたことがありましたか?

選択式 ※青が回答

よくあった

・時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

他の子どもたちと違う行動をとってしまうことで、周りから浮いたように感じたことはありますか?

選択式 ※青が回答

よくあった

・時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

学校や家で人と目を合わせることが難しかったですか?

選択式 ※青が回答

とても難しかった

・少し難しかった

あまり難しくなかった

まったく難しくなかった

他の子どもに比べて自己主張が苦手だと感じたことはありましたか?

選択式 ※青が回答

かなり感じた

・少し感じた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

学校や家庭でのルールや指示が理解しづらいと感じた経験はありますか?

選択 式 ※青が回答

よくあった

・時々あった

あまりなかった

まったくなかった

子どもの頃、特定の行動やこだわりが原因で、周囲とトラブルになったことはありますか?

選択式 ※青が回答

何度もあった

・時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

子どもの頃、体育の時間や遊びで、他の子たちに比べて不安を感じた経験はありますか?

選択式 ※青が回答

はい

・いいえ

子どもの頃、失敗を恐れる気持ちが強く、挑戦することが苦手だったと感じることはありましたか?

選択式 ※青が回答

とても苦手だった

・すこし苦手だった

あまり苦手ではなかった

まったく苦手ではなかった

他の子どもと比べて感情がコントロールしにくいと感じたことはありましたか?

選択式 ※青が回答

かなり感じた

・少し感じた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

子どもの頃、大きな不安やストレスを抱えやすかったと感じますか?

選択式 ※青が回答

非常に抱えやすかった

・少し抱えていた

あまり抱えなかった

・まったく抱えなかった

学校や家庭での指導や指示が理解できなかったとき、どのような気持ちでしたか?

先生の指示が分からない時に先生に分からないと言えず、クラスメイトにも助けてほしいと言えなかったため、孤独な気持ちとこの時間が早く終わってくれと毎回思っていました。

分からない事や出来ないことが多かったため、毎回劣等感に苛まれていました。また、特に班活動の際に先生の口頭での説明が冗長になりがちなため、メモを取っていても何かしらガバっと大事な情報を聞き洩らすことがあるので、毎回頭に?が浮かんでいる状況でした。

また、自分から説明を聞いてここは分かる・これはできるということを周囲に意思表示できなかったのでそれもあって何もできない自分がすごく嫌で、自身の住んでいる地域が頭のいい子が多いところだったため、クラスメイトもできる子が多くそれが余計に辛かったです。

友人や周囲との人間関係で感じた具体的なエピソードがあれば教えてください

小学校・中学校の際に特別支援学級に在籍しており、小学校では国語と算数に関しては特別支援学級で教えてもらっていました。

ただ、勉強に関しては悪目立ちしなかったため、それのせいか隣のクラスの子になぜ特別支援学級にいるのか聞かれましたが、その当時自分がなぜそこにいるのか・説明すること自体が難しくかなり内向的な性格もあって黙っていると答えない事に相手が痺れを切らし、突然激高し、自分はパニックになってしまいました。

幸いにも隣のクラスの子の担任の先生が駆けつけてくれ、何とか事態は収拾しましたが、その件が一つのきっかけとなり人と関わる事や人自体がかなり嫌になり、学校にも行きたくないと思いながら通っていたので正直、日々精神的苦痛でしかなかったです。

強いこだわりなどによって、他の人とトラブルになったことはありますか?

強いこだわりで家族と衝突することが多々あったので、大変申し訳ないのですが、細かい情報は正直覚えていません。こだわりに関してトラブルではないですが、幼少期の頃は食べ物のこだわり?や集団で他の子どもと遊ばず、一人で遊んでいることが多かったので母親は苦労したのではないかなと思います。

洋服に関しては、この服は着たくないから嫌というものが多くありました。靴に関しても自分のこだわりが強いということと幅広・甲高という足の形もあったせいで、自分に合う靴がなかなか無く、靴選びが1日で終わらない事も多々ありました。

今でもこだわりが強い部分はあるとは思いますが、特に幼少期は「これは嫌だ!」というものも多く、主張も激しかったのかなと思います。

他人から誤解を受けやすかった経験はありますか?

小学生の頃は、同じクラスの子たちだけでなく他のクラスの子たちのほとんども自分が特別支援学級の子だと認識していたと思います。

勉強もそこそこでき、他の子よりもできる科目もあったため、クラスメイトや他のクラスの子から見るとなぜあいつは特別支援学級に通っているんだ?とかなり疑問に思っていたようです。

そのためなのか、自分が特性上、できないことに直面し、自分なりにやってみるものの結局うまくいかず、クラスメイトの一部や他のクラスの子の一部からなぜできないのか責められることが多く、精神的ダメージと人に対する嫌悪感がありました。

自分もうまく口で説明できず、周りも理解できないため誤解を受けやすかったのだと思います。

学習や理解の遅れが原因で困ったことやストレスを感じたことはありますか?

中学校の時の家庭科の授業が特にストレスを感じていました。

手先が不器用なため、家庭科の実技が特に苦手でした。また、教師がえこひいきするような人だったので他の一部の生徒からも嫌われていましたが、私の場合は「障害者」であるからか・手先が不器用なため、できない生徒だからかは不明ですが、教師から否定的な言葉を投げかけられることも多く、かなりストレスに感じ、「家庭科」という科目がさらに嫌になりました。

家庭科の授業では班活動が多かったため、コミュニケーションが苦手な私にとってはかなりそこも苦痛でした。

また、理科の授業の際、誰か分からない問題で困っているクラスの子を同じクラスの子が教えてあげ全員ができるようにするという取り組みがあったのですが、自分だけが毎回できずに終わることが多かったので、かなりストレスでした。

授業中や自宅での勉強に集中できなかった経験はありましたか?

中学校の授業参観の際に、自分の席が教卓から見て中央の前から2番目の位置だったのですが、自分の前に座っている(即ち、一番前の席)クラスメイトの男子が両親の様子が気になるようでしょっちゅう後ろを向くので、嫌でも顔が自分の視界に入ってくるので正直気が散って授業に集中することが難しく、前の席に座っているクラスメイトの男子に対して腹立たしかったです。

また、テスト2週間前くらいからテスト後に提出する課題が発表され、苦手科目である数学と理科は提出物で内申の評価を上げるために提出物は取り組むものの苦手科目のため、どうしても集中力が続かず、提出物も一科目の量が多いため、なかなか進まずイライラと焦りがありました。

宿題や課題の提出についてのエピソードを教えてください

中学3年の頃に数学の先生が変わり、元々数学が特性上、かなり苦手でできない科目だったのですが、その先生のおかげでかなり嫌いになりました。

プリントの宿題が出された際には答えを丸写しにすると評価が下がってしまうため、分からない問題でも何か自分が考えた痕跡を残さないといけなかったため、徹夜して宿題を行うことがほとんどでかなり苦痛でした。

そのおかげで評価が下がることはなかったものの結局間違った問題は答えを書き写す羽目になるので何だかなーと常にもやもやした気持ちでした。

また、宿題をやってきたのに期限当日に宿題そのものが頭から抜け落ち、提出を忘れてしまうということが多かったです。大半は、別日に遅れて提出で良いのですが、家庭科の実技課題に関してはさっさと評価をしたいから当日中に持って来いと自宅まで取りに行かせられたこともありすごく嫌な思い出です。

集団活動や運動が苦手だった場合、それがどのような影響を与えたか教えてください

運動会や授業の発表までにダンスを覚えなければいけないという際に、自身の特性の一つに空間認知力が低いため、対面でダンスを教えられても全く理解できず、強い嫌悪感がありました。

ダンスの授業では、ダンスの動きに関して先生が細かく教えてくれ他の子は踊れているのに対し、自分は全く覚えられなかったです。

発表がなければ自分が劣等感に苛まれるものの周りに迷惑はかからないのでそれはそれでいいのですが、チームで発表となる場合は、振り付けを是が非でも覚えなければいけないため、周りについていくのに必死でした。

ただ、優しいチームのメンバーが多く、メンバーの中にはダンススクールに通っている子もおり、その子に細かく教えてもらい文句ひとつ言わず付き合ってくれて申し訳なさと有難さが混在していました。

感情が抑えられなかったエピソードがあれば教えてください

小学生の頃から自分が他の子よりなぜできないのかということを学校の授業を通して毎日のように感じており、さらに周囲からも容赦なく言葉の暴力を受け、それに対して言い返すこともできなかったのでかなり強い負の感情がだんだんと蓄積していきました。

そして、ネガティブなことを自分に言ったわけでもないクラスメイトの子を言葉で傷つけてしまいました。

また、中学では自分と仲良くしてくれていた勉強ができる頭の良い子に対して心無い言葉を言ってしまい、傷つけてしまった結果、自分から謝らずにそのまま疎遠になってしまい、自分が蒔いた種で自業自得ではあるのですが、後悔と懺悔でいっぱいな気持ちで時々そのことを思い出しては相手の子に対してあの時のことを謝りたいなと今でも思います。

学校や家庭で「普通」とされることに適応できず、葛藤した経験があれば教えてください

掃除の時間に「バケツに水を少しだけ入れてきて」とクラスメイトに言われて、言われたとおりに水を入れて持って行ったのですが、クラスメイトの思っていた「少し」の量よりもバケツの水が少なかったため、かなり激しく怒られ、当時の自分は意思表示や自分の意見を言葉にすることが難しく時間がかかるため、何も言い返せなかったことが悔しかったです。

また、国語と算数は特別支援学級にて先生に教えてもらっていましたが、それ以外は普通にクラスメイトと学習し、教科別に学力に割と差はあったものの勉強で何か問題があったわけでもないので、そこに関しては普通の子と同じという認識をされていたのか、あいまいな指示でも理解するという認識をされていたのかは分かりませんが、あいまいなことを言っても当たり前にこなせると思われていたのが複雑でした。

他の子どもや大人から指摘されたネガティブな特徴や言葉はありますか?

班活動の際に先生の説明が長く、私の場合、短期記憶の部分(ショートメモリー)が特性としてあるため、先生の言っていることが頭から大まかに抜けてしまうことが多くありました。

そのため、自分はできないしお荷物になるから自分は何もしないで班員に任せようと黙っていると「これ手伝って」と言われ、言われたので仕方なく分からないまま行うと「何でこんなこともできないんだよ、役立たずが」と捨て台詞を吐かれたり、実験が一通り終わった後に「机を拭いて」と言われたので水気のある雑巾で机を一通り拭き終わった後に「普通、乾拭きだろ」とそれが当たり前のように言われ、自分の取った行動に対して嫌味や人格否定のようなことを言われ続けたので精神的に壊れていました。

大人になった今、子どもの頃の自分を振り返ってどのように感じていますか?

大人になって振り返ると子供の頃は障害特性に関して自分で理解できていない点が多かったので、漠然とこれができないあれができないと思いがちでしたが、大人になった今では子供の頃にできなかったことができるようになっているので、その点に関しては他人よりも「成長がゆっくり」ですが、自分のできることに目を向けて達成感を感じる方が良かったなと思います。

アンケートのまとめ

発達障害を抱える子どもが成長していく中で、いくつかの特徴的な課題が浮き彫りとなります。
まず、ASDとADHDの特性が絡み合い、特に他者との協調や指示の理解が困難であったことが強調されています。

指示内容の抜けや誤解が多く、注意力や記憶力の不安定さが日常生活や学校活動に影響を及ぼし、孤立感や劣等感を抱える場面が頻繁にあったことが明らかです。

さらに、幼少期のこだわりの強さが家族との衝突や同級生との距離感にも影響を与え、誤解を生み出しやすい状況にあったことが伺えます。

特に、理解が遅れがちな場面や不器用さが顕著に見られ、家庭科や理科など実技や班活動が伴う科目での苦手意識やストレスが顕在化しています。

成長後の視点から振り返ると、子ども時代に周囲との違和感や葛藤があったものの、少しずつ自分の特性やできることを受け入れる姿勢が見られ、他者と比較するのではなく自分のペースで進むことの重要性に気付いたことが分かります。

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ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

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