「なぜ自分だけ違う?」—発達障害によるこだわりが生んだ子ども時代の孤立感と葛藤【36歳女性】の体験

発達障害を持つ方が職場で経験する困難やサポートに関する体験談はコチラにまとめてます▼

発達障害を持つ方が子ども時代に経験したエピソードはコチラにまとめてます▼

目次

発達障害を持つ大人たちが直面する課題を実体験から考えましょう

発達障害を持つ方々が子ども時代に経験した悩みや課題は、大人になった今でも生活に影響を与えていることが少なくありません。

今回のアンケートでは、発達障害を持つ大人が幼少期に感じた困難や孤立感、周囲との違和感についてのリアルなエピソードを集め、分析しました。

これらの体験を通じて、発達障害の特性を理解し、子ども時代の支援のあり方やその後の成長への影響を深く掘り下げていきます。

記事を読むことで、ご自身やご家族、支援者の方が、発達障害の子どもに対する理解とサポートの手がかりを得る一助となれば幸いです。

どうぞ今後の参考にしてください。

発達障害の特性が浮き彫りになる|子ども時代の本音と悩み

ねこねこさんの子ども時代の体験談

プロフィール

お名前を教えてください(イニシャル・ニックネーム など可能です)

「ねこねこ」です。

年齢を教えてください

36歳です。

性別を教えてください

女性です。

あなたが自覚している発達障害の特性は?

ADHD(注意欠如・多動症)と ASD(自閉スペクトラム症)です。

※掲載内容は原文そのままとなっており、誤字や脱字が含まれる場合がございます。ご了承ください。

子どもの頃、注意力が続かないと感じたことは、どのくらいの頻度でありましたか?

選択式 ※青が回答

・毎日のようにあった

週に何度かあった

あまりなかった

・ほとんどなかった

他の子どもとの協調性が難しかった場面がありましたか?

選択式 ※青が回答

・いつも感じていた

時々感じていた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

子どもの頃、集団活動で困難を感じたことがありましたか?

選択式 ※青が回答

・よくあった

時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

他の子どもたちと違う行動をとってしまうことで、周りから浮いたように感じたことはありますか?

選択式 ※青が回答

よくあった

・時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

学校や家で人と目を合わせることが難しかったですか?

選択式 ※青が回答

とても難しかった

・少し難しかった

あまり難しくなかった

まったく難しくなかった

他の子どもに比べて自己主張が苦手だと感じたことはありましたか?

選択式 ※青が回答

かなり感じた

・少し感じた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

学校や家庭でのルールや指示が理解しづらいと感じた経験はありますか?

選択 式 ※青が回答

・よくあった

時々あった

あまりなかった

まったくなかった

子どもの頃、特定の行動やこだわりが原因で、周囲とトラブルになったことはありますか?

選択式 ※青が回答

・何度もあった

時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

子どもの頃、体育の時間や遊びで、他の子たちに比べて不安を感じた経験はありますか?

選択式 ※青が回答

はい

・いいえ

子どもの頃、失敗を恐れる気持ちが強く、挑戦することが苦手だったと感じることはありましたか?

選択式 ※青が回答

とても苦手だった

・すこし苦手だった

あまり苦手ではなかった

まったく苦手ではなかった

他の子どもと比べて感情がコントロールしにくいと感じたことはありましたか?

選択式 ※青が回答

・かなり感じた

少し感じた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

子どもの頃、大きな不安やストレスを抱えやすかったと感じますか?

選択式 ※青が回答

非常に抱えやすかった

・少し抱えていた

あまり抱えなかった

・まったく抱えなかった

学校や家庭での指導や指示が理解できなかったとき、どのような気持ちでしたか?

どうしてそのような指示があるのか、なぜそれを行わなくては行けないのかを自分で理解して納得しないと取り組めないことが多々ありました。

周りは言われるがまま特に気にすることもなく素直に取り組んでいるのに、今では自分だけが捻くれているように感じてしまいます。

当時はそれが自分なりの正義感のように感じていましたが、それは正義感ではなく融通がきかないだけのただの固い人だと気づいてしまいました。

学生の頃はよく先生に「君は教科書のような人だね。」と言われたことがあり、臨機応変が求められるような状況下ではまったく使い物にならない人間だと言われているようで、とても辛い気持ちになりました。大人になって社会に出てからもそれをすごく感じています。

友人や周囲との人間関係で感じた具体的なエピソードがあれば教えてください

周りの子が興味あることに本当は全く興味がないのに合わせるのが苦痛でした。

興味あるふりをしないと仲間に入れてもらえないような風潮もあり、学生の頃はメイクやファッションなどもとても無理していたと思います。また恋愛面においても好きという気持ちがいまいち分からないので、言い寄られた人には自分も好きなのかもしれないと錯覚して簡単に付き合ってしまうことも多々ありました。

大人になってからも必要以上に周りに合わせようとする意識が働いてしまい、ストレスを感じることが多くなりました。最初はそれをストレスだと認識することもできなかったです。

身体を壊してから初めてストレスに気付くことができました。結局、1人でいる方が楽なのだと感じています。

強いこだわりなどによって、他の人とトラブルになったことはありますか?

ルールを守ることに関しては厳守しなくては、という意識が常にあるので、周りの人からはすごく空気読めないやつ、固いやつと思われていると思います。

そう分かっていても自分の中でルールを厳守せずにはいられないです。臨機応変ということがすごく苦手で突発的なトラブルに対応することができません。

自分の中で突発的なことはなるべく起きないように起こさないように日々祈っています。電車の遅延などでも仕事に遅れてしまう、ということで少しパニックになってしまうこともありました。

冷静に考えれば、電車が遅れているだけなので、職場に遅れることを連絡すれば良いだけなのですが、それよりも時間通りに職場に着くことができなかったという気持ちが前面に出てしまいます。

他人から誤解を受けやすかった経験はありますか?

自分の中での正義が他人にとっては面倒臭いとか、融通が効かない、空気が読めないと感じられることがたくさんありました。私はルールをしっかり守って公平になるように考えているだけなのに、それを他人に理解してもらうことは難しいことなんだとよく感じています。

その部分を他人に理解してもらうことは諦めています。

自分がリーダーとなり取り仕切らなくてはいけない場面ではよく「固い人」だと思われていると思います。

それはもちろん理解しているのですが、自分の中では自分の都合ではなく公平に考えた結果なので、そこは押し通したいと思っていますが、それを面倒くさいと感じる人もいるので、そういう場合はその人に理解を求めることは諦めるようになってしまいました。

学習や理解の遅れが原因で困ったことやストレスを感じたことはありますか?

中学生まだは努力をしなくても勉強ができたので、さほど苦労をしなかったのですが、逆に努力する、ということを経験せずに高校、大学と進んでしまったので、大学生活は苦労の連続でした。

特に苦労したのは期日を守ることです。

自分の中で面倒臭いことは後回しにする癖ができてしまったので、課題の提出はいつもギリギリになっていました。また、分からないことを分かったふりをすることもあり、友達と一緒に勉強をしていて、それがバレた時にとても気まずかったです。

無意識に周りから出来る人だ、と思われたかったのかと思います。テスト前のプレッシャーも感じやすく、とてもストレスだったので、よく体調を崩したり、肌荒れや便秘を起こしていました。

授業中や自宅での勉強に集中できなかった経験はありましたか?

自分に興味のないことに関しては真剣に授業を受けてるつもりでも全く耳に入ってこないことが多々ありました。とりあえずノートを板書するのですが、理解していないので、後からノートを読んでも何も分からない、ということも多々ありました。

興味がないことは無気力だという特性に加えて、耳からの情報の処理が人より劣っているのだと大人になってからは理解できました。

逆に視覚の情報は入りやすいので、1人で仕切りのあるところで勉強したり、静かで刺激の少ないところで勉強した方がはかどることもわかりました。

小さいうちからそのような特性を分かっていたら、もっと頑張って勉強できていたのかと思うと、昔に戻ってもう一度人生をやり直したい気持ちもあります。

宿題や課題の提出についてのエピソードを教えてください

自分のやりたくないことや苦手なことを後回しにする癖がずっと続いているので、基本的に提出物に関してはいつもギリギリでした。

それも友達に助けられてなんとか間に合わせるといった感じでした。頭ではやらなきゃいけない、と分かってはいるのですが、どうしても身が入らないので、他のことに注意が向いてしまいます。

特にスマホが手元にあるとすぐにチェックをしてしまうので、勉強する時や提出物の期限がある時はできるだけスマホを手元に置かないようにして乗り切っていました。

大人になって少しは嫌なことにも取り組めるようにはなりましたが、相変わらず逃げ草は続いているので、今後もそこは人生の課題になってくるのかと覚悟はしています。

集団活動や運動が苦手だった場合、それがどのような影響を与えたか教えてください

集団行動が苦手なので、運動会や体育祭は嫌いでした。

当日は休みたいくらいでしたが、単位の関係もあるので渋々参加していました。

自分に責任を感じてしまうタイプなので、あまり叱咤激励を受けると固まってしまうので、正直言って辞めてほしいという感覚でした。

大人になった今でも続いているのですが、基本的には約束を守れる自信がないので、時間などに縛られる集団行動は苦手です。他の人に迷惑をかけるのは嫌なので、最初からその環境を避けているようにも感じています。また、集団で着る物を決められるのもとても苦痛に感じてしまいます。

本当は自分がその時に着たいものを自由に着たいと思っています。ある程度余裕があってエネルギーのある時しか集団行動は難しいです。

感情が抑えられなかったエピソードがあれば教えてください

自分の意見が通らなかった時は、周りの人が全て敵に思えてしまいます。

ただ、戦う勇気や気力があるわけではないので、大抵は一方的に連絡をたったり、LINEだと既読スルーをしてしまいます。

昔はそのようにしていましたが、今はその後、少し1人で考える時間をとって、落ち着いてから対処するように努めることができるようになってきました。周りの人はおそらく扱いにくい人、という認識だったのかと思います。当時迷惑をかけた人にはきちんと謝りたいと思ってもいます。

今はできるだけ嫌なことも受け入れつつ、自分で対処できない時は他人を頼るということができるようになってきました。今後もそういったことを積み重ねて少しずつ自分の許容できる範囲を広げていきたいと思っています。

学校や家庭で「普通」とされることに適応できず、葛藤した経験があれば教えてください

小学生と中学生の頃はよく遅刻をしていました。

時間の管理が苦手なので、自分が準備できるイメージと実際の準備時間が乖離していたのだと思います。親からは急かされますが、それでも朝の会は間に合わなくても1時間目合えば良いだろうと勝手に解釈してしまい、遅刻常習者でした。

また、友達と一緒に行く約束もよく破ってしまっていたので、大人になった今では本当に申し訳ないことをしたと思っています。

その頃の友達とは現在は疎遠になってしまったのですが、機会があればきちんと謝罪をして、自分の特性を伝えた上でそれでも仲良くしてくれるならまたもう一度仲良くさせてもらいたいなと思っています。なかなか難しいことだとは理解していますが。

他の子どもや大人から指摘されたネガティブな特徴や言葉はありますか?

変なところにこだわる癖は子供の頃からずっと続いています。

普通の人はそんなこと一ミリも気にならないのに、一度気になるとどうしてもそこに執着してしまい、他の大事な部分や全体像を捉えるのが難しいことが多々ありました。

友達と勉強していてもあまりにも私が一つの問題にしつこく聞いてくるので、友達に呆れられてしまったことはたくさんありました。また、自分の好きなことを否定されたり、変な人だと思われるととても傷付くので、あえて自分の好きなことを周りに公言しないようにしてきました。

一度通学バックを自分なりにカスタマイズして持っていったら、クラスのみんなに笑われてしまい、そのことは大人になった今でも傷つくエピソードとして残っています。

大人になった今、子どもの頃の自分を振り返ってどのように感じていますか?

子どもの頃は自分の特性なんて分からず生きてきたので、人より辛い思いもしてきたのかと思っています。

大人になった今、昔のことを振り返るとこういうふうにした方が良かったなと後悔することもありますが、それでもなんとか生きてこられているので、これからもあまり焦らず自分を追い込まないように生きていきたいと思います。

アンケートのまとめ

ADHDとASDの特性として、注意力の散漫さや協調性の難しさ、そして集団活動での困難が挙げられています。
これらの特徴が子ども時代から顕著であり、集団生活や学校生活においてしばしば孤立や苦痛の要因となっていました。


特に、他の子どもたちと違った行動を取ることで周囲から浮いてしまい、自分だけが「異なる」と感じる場面が多くあったことが窺えます。

また、「ルールを守ること」や「指示に従うこと」についても強いこだわりがありましたが、これがかえって柔軟性の欠如として誤解されることも多かったようです。


周囲が臨機応変に対応する中で、自身は一貫した行動を取ることを重要視し、その結果、他者との意見の不一致やトラブルが発生するケースも見られました。


このように、強いこだわりや繰り返し行動が人間関係に影響を及ぼす点はASDに多い傾向であることが示唆されます。

学習面においては、特定の分野や興味のあることには集中できるものの、興味がない分野では集中力が続かず、特に耳からの情報処理が苦手であることが言及されています。


このような特性は、視覚情報の方が頭に入りやすい場合に役立つ方法として、環境の調整が効果的であることを示しています。

さらに、子ども時代から自分を無理に周囲に合わせることが多く、その結果、ストレスを抱え込みがちであったことも明らかです。
周囲との不一致を感じながらも、同じ行動をすることで孤立を避けようとする傾向が見られます。最終的に、こうした無理が積もり、身体的な不調を通じて自身のストレスを認識することに繋がりました。

発達障害を抱える大人が子ども時代にどのような挑戦と葛藤を経験したかが分かります。


これらの体験は、大人になってからの自己理解や対処法の学習に役立っており、発達障害の特性に基づいた適切なサポートの重要性を示しています。

この記事の監修者

鈴木祐貴(すずき ゆたか)

大人の発達障害専門サポート

発達障害の特性を持つ大人のためのコンサルタントとして、多くの方の「自分らしく働く」未来をサポートしています。

発達障害を持つ方が普通に働き、安心して日常生活を送れるような環境作りに情熱を注いでいます。

経歴と実績▼

・人材育成のプロ:人材育成10年、マネジメント10年、管理職8年の経験を持ち、発達障害を持つ部下や後輩の育成にも成功。支店や部署全体の成績向上に貢献。

・多部門での実績:人事部、営業部、管理部、経営企画部で所属長を歴任。
営業・マーケティング、社内マネジメント、企画開発など幅広い分野で活躍。

大人の発達障害 ADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉症スペクトラム症・アスペルガー症候群)・グレーゾーン・繊細さん サポートについて

ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

発達障害で悩んでいると、一人で抱え込みがちになってしまうかもしれません。

でも、あなたは決して一人ではありません。困ったときは、誰かを頼ってもいいんです。

むしろ、人とつながることで新しい視点や解決策が見つかることも多いものです。

自分の特性を理解し、それを活かすことで、これまで見えなかった可能性が広がります。あなたが感じている不安や悩みは、共感できる人が必ずいます。

私もその一人として、あなたの力になりたいと思っています。

これまで多くの方々が、自分自身と向き合いながら前に進んできました。

あなたもきっと、自分らしい生き方を見つけることができます。その一歩を踏み出すお手伝いをさせていただければ幸いです。

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ぜひご覧になってみてください。もし何か気になることや話してみたいことがあれば、いつでもお気軽にご連絡ください。

一緒に悩みから解放され、明るい未来へと歩んでいきましょう。

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