「マイペースが許されない」ー周囲とのペースの違いに悩んだ子ども時代【21歳女性】の体験

発達障害を持つ方が職場で経験する困難やサポートに関する体験談はコチラにまとめてます▼

発達障害を持つ方が子ども時代に経験したエピソードはコチラにまとめてます▼

目次

発達障害を持つ大人たちが直面する課題を実体験から考えましょう

発達障害を持つ方々が子ども時代に経験した悩みや課題は、大人になった今でも生活に影響を与えていることが少なくありません。

今回のアンケートでは、発達障害を持つ大人が幼少期に感じた困難や孤立感、周囲との違和感についてのリアルなエピソードを集め、分析しました。

これらの体験を通じて、発達障害の特性を理解し、子ども時代の支援のあり方やその後の成長への影響を深く掘り下げていきます。

記事を読むことで、ご自身やご家族、支援者の方が、発達障害の子どもに対する理解とサポートの手がかりを得る一助となれば幸いです。

どうぞ今後の参考にしてください。

発達障害の特性が浮き彫りになる|子ども時代の本音と悩み

soraさんの子ども時代の体験談

プロフィール

お名前を教えてください(イニシャル・ニックネーム など可能です)

「sora」です。

年齢を教えてください

21歳です。

性別を教えてください

女性です。

あなたが自覚している発達障害の特性は?

ADHD(注意欠如・多動症)です。

※掲載内容は原文そのままとなっており、誤字や脱字が含まれる場合がございます。ご了承ください。

子どもの頃、注意力が続かないと感じたことは、どのくらいの頻度でありましたか?

選択式 ※青が回答

・毎日のようにあった

週に何度かあった

あまりなかった

・ほとんどなかった

他の子どもとの協調性が難しかった場面がありましたか?

選択式 ※青が回答

・いつも感じていた

時々感じていた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

子どもの頃、集団活動で困難を感じたことがありましたか?

選択式 ※青が回答

・よくあった

時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

他の子どもたちと違う行動をとってしまうことで、周りから浮いたように感じたことはありますか?

選択式 ※青が回答

・よくあった

時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

学校や家で人と目を合わせることが難しかったですか?

選択式 ※青が回答

・とても難しかった

少し難しかった

あまり難しくなかった

まったく難しくなかった

他の子どもに比べて自己主張が苦手だと感じたことはありましたか?

選択式 ※青が回答

・かなり感じた

少し感じた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

学校や家庭でのルールや指示が理解しづらいと感じた経験はありますか?

選択 式 ※青が回答

・よくあった

時々あった

あまりなかった

まったくなかった

子どもの頃、特定の行動やこだわりが原因で、周囲とトラブルになったことはありますか?

選択式 ※青が回答

・何度もあった

時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

子どもの頃、体育の時間や遊びで、他の子たちに比べて不安を感じた経験はありますか?

選択式 ※青が回答

はい

・いいえ

子どもの頃、失敗を恐れる気持ちが強く、挑戦することが苦手だったと感じることはありましたか?

選択式 ※青が回答

・とても苦手だった

・すこし苦手だった

あまり苦手ではなかった

まったく苦手ではなかった

他の子どもと比べて感情がコントロールしにくいと感じたことはありましたか?

選択式 ※青が回答

・かなり感じた

少し感じた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

子どもの頃、大きな不安やストレスを抱えやすかったと感じますか?

選択式 ※青が回答

・非常に抱えやすかった

少し抱えていた

あまり抱えなかった

・まったく抱えなかった

学校や家庭での指導や指示が理解できなかったとき、どのような気持ちでしたか?

先生や親の指示自体が理解できなかったというより、どうしてそれをしなければいけないのかわからず、理由が分からない以上やりたくないと感じることが多かったです。

それでも学校で周りの人が先生の指示に従って行動しているのを見て、自分だけ違うと感じて、不安な気持ちになることが多かったです。どのような理由でその指示を出しているのか説明してほしいと思ったこともありました。

指示自体が理解できなかったときは、他の人ができていることを自分だけできずに、取り残されているような気分になることが多かったです。

しかも無駄にプライドが高いタイプだったので、周りの人たちに聞くのが恥ずかしく、遅れを取ってしまったこともありました。

友人や周囲との人間関係で感じた具体的なエピソードがあれば教えてください

自分の考え方と他の子の考え方が違ったり、自分のペースで行動していると遅すぎて友達を怒らせてしまったりして、仲間はずれにされることがありました。

「不思議ちゃん」「変な人」みたいな扱いを受けていました。

特に辛かったのは、行間を読んだり言葉の裏をかいたりすることが苦手なので、表面的に仲良くしてくれているように見えたクラスメイトが本当は私のことが苦手と言うことを知らず、他の人に、「〇〇ちゃんと〇〇ちゃんがあなたの悪口を言っていたよ。」と言われてはじめて、彼女たちに嫌われていることを知ったときです。

裏切られたような気持ちになり、悲しくなったのを覚えています。

特に、自分にとっては貴重な数少ない友達の一人だと思っていたので、悲しかったです。

強いこだわりなどによって、他の人とトラブルになったことはありますか?

いっときハマった遊びなどがあると、それを繰り返し毎日のようにしたいと思い、他のことをして遊びたいと考えるクラスメイトや友人とけんかになったことがよくありました。

また、地域などによって色々なルールがある遊びをするときに、自分の知っている、経験したことのあるルールを押し通そうとしてトラブルになったことがありました。

それで結局自分の意見を通してその遊びをしていても、気がついたら飽きてしまい、注意が他のことに移って、周りから「これで遊びたいって言ったのはあなたなのに」「言い出しっぺのくせに」などとあきれられてしまうこともあったと思います。

当時は意識していませんでしたが、今となっては、自分の特性によるこだわりの結果だったと思います。

他人から誤解を受けやすかった経験はありますか?

冗談を冗談と捉えられなくてムキになってしまうことが多かったです。

するとそれを逆手にとって、私が冗談と真面目の違いを理解するのが苦手であることをいいことに、わざと私に意地悪なことをいって、「冗談だよ」ですませるような人が周りに出てきました。

それを知った私が「やめてほしい。」と伝えると、「もっと気楽に楽しく生きようよ。」「冗談も分からないの?」と言われました。

冗談のふりをして意地悪なことを言い、私がムキになって怒るのを一通り楽しんだ後、「冗談だよ。」と言って告げ口を封じるというとても悪質ないじめを受けました。

冗談と真面目の違いを理解するのは苦手ではあるけど、悪意がある時は感じ取れると言うことが分かってもらえず、辛かったです。

学習や理解の遅れが原因で困ったことやストレスを感じたことはありますか?

学習の理解の遅れは特になかったです。

むしろ勉強はできる方で、自分が好きなことであれば知識豊富でした。しかし、その自分の好きなことについて他の人に話そうとすると、「興味ないからやめて。」などと言われることが多く、悲しかったです。

また、それによって「オタクっぽい。」と疎まれたこともありました。

また、勉強はできたので、クラスメイトに「教えてほしい。」と頼まれたこともありましたが、その問題のどこが分からないのか、なぜその人が理解していないのかを理解することができず、とんちんかんなことを言ってしまったり、何も言えずに力になれなかったりしたことが多かったです。要するに、他の人の立場に立って考えることが苦手だったのだと思います。

授業中や自宅での勉強に集中できなかった経験はありましたか?

授業に集中できず、授業中にノートに落書きをしたり、窓の外をぼーっと見たり、教科書や資料集の他のページを見たり、塾の宿題をやったりして注意されることが多かったです。

また、勉強しないといけないのに気が散って先延ばしにして、勉強しなかったこともありました。

特に多かったのが、ノートの取り方にこだわりがあり、使うペンの色を決めたり、特定のイラストを描いたりして、もし自分のルーティンと違うことをしてしまったら、ちょっとしたイラストの間違いであったとしても、ノートのページを変えることがあり、ノートを取るのが遅れることです。

おかげで、ノートを提出しないといけない授業では、先生に「なんでここのノートがないの?」と言われ、困りました。

宿題や課題の提出についてのエピソードを教えてください

宿題をしようとしても、計画を立てるのが苦手だったり、やっている途中に集中が切れたり、シンプルにやる気が起きなかったりして、期限までに宿題が終わらないことが多くありました。

夏休みや冬休みなど長期休みの宿題なども、休み中にはやらずに、先延ばしにして、最終日などに溜まった課題をあわてて、まとめてやるようなタイプでした。

先生や親に怒られるのがとても怖かったのをよく覚えています。

また、整理整頓が苦手なので、宿題のプリントをなくしたり、まちがって捨てたりしたこともあり、反対に学校からのプリントや給食費の袋を親に渡さなかった結果、提出や給食費の納入が遅れたりして、先生からも親からも怒られることがありました。

集団活動や運動が苦手だった場合、それがどのような影響を与えたか教えてください

運動神経が悪かったので、足が遅く、球技なども苦手、器械体操系の体育も苦手で水泳も得意ではありませんでした。体育の成績自体が悪かったのはもちろんですが、チームスポーツ系の体育の時間や、休み時間にドッヂボールなどをするときに、チームメイトを自由に選べる時はなかなか選んでもらえず寂しい思いをしていました。

実際私がチームに加わると、「あいつがチームメイトか~、これは負けたね。最悪。」などと言われたので、私が足手まといであることを実感し、とても辛かったです。

先生にも、どんくさいと思われていたと思います。唯一救いだったのは、家庭がスポーツ中心の家庭ではなく、体育の成績が悪かったとしても親が特に何も言わなかったことです。

感情が抑えられなかったエピソードがあれば教えてください

感情が抑えられなかったことで親とよくけんかになりました。

ついカッとなってしまって、親に酷いことを言ってしまうことも多かったです。

また、友人関係では、自分の意見が通らないときに泣いてしまったり、怒ったりして、周りが仕方なく譲歩しつつも、実は面倒くさいと思われていたこともおおかったです。

自分がカッとなりやすいというのは気づいていたので、いつか感情が抑えられなくて人に暴力を振るってしまったり、誰かを取り返しが付かないほど傷つけてしまったりしたらどうしようと考え、悩むことも多かったです。

ただ、ある年クラス全員に嫌われていたとても怖い担任がいて、その先生に対して誰も声を上げない中、私だけ先生に表立ってキレたことがあり、先生を凍り付かせてしまったことがありました。そのときは珍しく、クラスの人気者になりました。

学校や家庭で「普通」とされることに適応できず、葛藤した経験があれば教えてください

何をするにもマイペースで、家族や先生、クラスメイト達からいつも「早く早く。」とせかされていました。歯医者さんの先生など初対面の人にも、「マイペースですね。」と言われたことがありました。

みんなのペースについて行けないことは、普段はそこまで気にならなかったし気にしなかったのですが、たまに、そんなにせかさなくても良いじゃないか、と腹が立つこともあり、大変でした。

また、整理整頓が苦手で、机の中やランドセルの中がいつもぐちゃぐちゃでした。あるとき、担任に机の引き出しを抜かれ、クラスメイトに見せながら「こういうことにならないように整理整頓をしましょう」と言われました。

見せしめにされたのが恥ずかしく、悔しかったです。

他の子どもや大人から指摘されたネガティブな特徴や言葉はありますか?

親に、「なんであんたはこうなの?なんでこんなこともできないの?」と責められることが多く、辛い気持ちになりました。

クラスメイトは、私に直接何か言うことはそこまでなかったものの、陰で「soraさんは勉強はできるけど整理整頓はできないし、運動できないし、キレやすいし、自分の意見通そうとするし、変な人だよね。」と言われ、厄介者扱いされていることも、成長するにつれて知っていきました。

先生達があまりしっかりした対応してくれなかったことを考えると、先生達も同じことを考えていたのかもしれません。ある年の担任は、「あなたは仲間はずれにされているけど、他の子たちよりできることが少ないからしょうがないよ。」と言われました。

大人になった今、子どもの頃の自分を振り返ってどのように感じていますか?

子どもの頃はADHDについて知らず、自分がどうしてこんな目に遭うのか分からなくて辛かったです。

もちろん、どう対応すれば良いのかも分からなかったので、状況を受け入れるしかなかったのを覚えています。もし子どもの頃の自分に会えるとするなら、自分の特性について伝え、どう対処すれば良いのか教えてあげたいです。

アンケートのまとめ

ADHDによる「注意の持続困難」「協調性や集団活動の難しさ」「規則の順守や人間関係における誤解」など、発達障害に共通する課題が見受けられます。

幼少期から指示や集団行動への疑問や疎外感を抱え、さらに独自のこだわりや特定の行動パターンが、周囲から「変わっている」と認識される要因となっていたことが特徴的です。

特に、指示やルールの理由を求める傾向や、他人の冗談が理解しにくいことが強調されており、ご相談者様はそのような場面で繰り返し苦労してきたと考えられます。

ADHD特有の衝動性によって怒りや悲しみを抑えることが難しく、人間関係での摩擦も多く経験していることが窺えます。

また、感情のコントロールや「普通」とされることへの適応に対する苦悩も、ADHDを持つ方々に共通する困難であり、ご相談者様もその影響を受けてきたことが明らかです。

ご相談者様のエピソードは、他者の期待や「普通」の枠に適応しづらい特性がもたらす心の葛藤を浮き彫りにし、特性の理解と対処方法が必要であることを示しています。

この記事の監修者

鈴木祐貴(すずき ゆたか)

大人の発達障害専門サポート

発達障害の特性を持つ大人のためのコンサルタントとして、多くの方の「自分らしく働く」未来をサポートしています。

発達障害を持つ方が普通に働き、安心して日常生活を送れるような環境作りに情熱を注いでいます。

経歴と実績▼

・人材育成のプロ:人材育成10年、マネジメント10年、管理職8年の経験を持ち、発達障害を持つ部下や後輩の育成にも成功。支店や部署全体の成績向上に貢献。

・多部門での実績:人事部、営業部、管理部、経営企画部で所属長を歴任。
営業・マーケティング、社内マネジメント、企画開発など幅広い分野で活躍。

大人の発達障害 ADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉症スペクトラム症・アスペルガー症候群)・グレーゾーン・繊細さん サポートについて

ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

発達障害で悩んでいると、一人で抱え込みがちになってしまうかもしれません。

でも、あなたは決して一人ではありません。困ったときは、誰かを頼ってもいいんです。

むしろ、人とつながることで新しい視点や解決策が見つかることも多いものです。

自分の特性を理解し、それを活かすことで、これまで見えなかった可能性が広がります。あなたが感じている不安や悩みは、共感できる人が必ずいます。

私もその一人として、あなたの力になりたいと思っています。

これまで多くの方々が、自分自身と向き合いながら前に進んできました。

あなたもきっと、自分らしい生き方を見つけることができます。その一歩を踏み出すお手伝いをさせていただければ幸いです。

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ぜひご覧になってみてください。もし何か気になることや話してみたいことがあれば、いつでもお気軽にご連絡ください。

一緒に悩みから解放され、明るい未来へと歩んでいきましょう。

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