「なんで私だけ?」周りと違う自分に感じた孤立感。「普通」になじめなかった子ども時代の苦悩【26歳女性】の体験

発達障害を持つ方が職場で経験する困難やサポートに関する体験談はコチラにまとめてます▼

発達障害を持つ方が子ども時代に経験したエピソードはコチラにまとめてます▼

目次

発達障害を持つ大人たちが直面する課題を実体験から考えましょう

発達障害を持つ方々が子ども時代に経験した悩みや課題は、大人になった今でも生活に影響を与えていることが少なくありません。

今回のアンケートでは、発達障害を持つ大人が幼少期に感じた困難や孤立感、周囲との違和感についてのリアルなエピソードを集め、分析しました。

これらの体験を通じて、発達障害の特性を理解し、子ども時代の支援のあり方やその後の成長への影響を深く掘り下げていきます。

記事を読むことで、ご自身やご家族、支援者の方が、発達障害の子どもに対する理解とサポートの手がかりを得る一助となれば幸いです。

どうぞ今後の参考にしてください。

発達障害の特性が浮き彫りになる|子ども時代の本音と悩み

Uさんの子ども時代の体験談

プロフィール

お名前を教えてください(イニシャル・ニックネーム など可能です)

「U」です。

年齢を教えてください

26歳です。

性別を教えてください

女性です。

あなたが自覚している発達障害の特性は?

ADHD(注意欠如・多動症)です。

※掲載内容は原文そのままとなっており、誤字や脱字が含まれる場合がございます。ご了承ください。

子どもの頃、注意力が続かないと感じたことは、どのくらいの頻度でありましたか?

選択式 ※青が回答

・毎日のようにあった

週に何度かあった

あまりなかった

・ほとんどなかった

他の子どもとの協調性が難しかった場面がありましたか?

選択式 ※青が回答

・いつも感じていた

時々感じていた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

子どもの頃、集団活動で困難を感じたことがありましたか?

選択式 ※青が回答

・よくあった

・時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

他の子どもたちと違う行動をとってしまうことで、周りから浮いたように感じたことはありますか?

選択式 ※青が回答

よくあった

・時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

学校や家で人と目を合わせることが難しかったですか?

選択式 ※青が回答

・とても難しかった

・少し難しかった

あまり難しくなかった

まったく難しくなかった

他の子どもに比べて自己主張が苦手だと感じたことはありましたか?

選択式 ※青が回答

・かなり感じた

少し感じた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

学校や家庭でのルールや指示が理解しづらいと感じた経験はありますか?

選択式 ※青が回答

・よくあった

・時々あった

あまりなかった

まったくなかった

子どもの頃、特定の行動やこだわりが原因で、周囲とトラブルになったことはありますか?

選択式 ※青が回答

・何度もあった

時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

子どもの頃、体育の時間や遊びで、他の子たちに比べて不安を感じた経験はありますか?

選択式 ※青が回答

・はい

いいえ

子どもの頃、失敗を恐れる気持ちが強く、挑戦することが苦手だったと感じることはありましたか?

選択式 ※青が回答

・とても苦手だった

・すこし苦手だった

あまり苦手ではなかった

まったく苦手ではなかった

他の子どもと比べて感情がコントロールしにくいと感じたことはありましたか?

選択式 ※青が回答

かなり感じた

・少し感じた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

子どもの頃、大きな不安やストレスを抱えやすかったと感じますか?

選択式 ※青が回答

非常に抱えやすかった

・少し抱えていた

あまり抱えなかった

・まったく抱えなかった

学校や家庭での指導や指示が理解できなかったとき、どのような気持ちでしたか?

学校で怒られた時はなぜ私が怒られているのか?から始まり、なぜ自分が出来ないのか?に代わり、
そこから怒りに代わったのですが、何に対する怒りなのか分からず、そこからその問題だけを頭に残し、イライラモヤモヤする日々が最低でも1ヶ月は続きました。

そこを過ぎると、とても不安になってしまい自分は人と違うからおかしいのかな?と感じるようになり、問題を解決しようとしても空回りばかりして、そこに拍車がかかり、不安な気持ちが膨れ上がりました。

自分はやはり、他の子と違う。

おかしい。

どうしたらいいんだろう、と不安と焦りだけが残りずっとずっと病院に通うまでは狂ったように自分はおかしい、と考え悩んでいました。

親に怒られた時は目を合わせることが出来ませんでした。

元々目を見て話すことは出来るけど、得意かと言われると不得意で、出来ることならあまり目は見たくないです。

けどそれもおかしいから!と言われ、どうにかこうにか克服したけれど「なにがおかしいの?」と不思議な気持ちになりました。

友人や周囲との人間関係で感じた具体的なエピソードがあれば教えてください

友人が話してる時に、面白い話をしていたものですからそこに乗っかって、自分の中で面白い!と思った話をしました。

その時、え、ごめん。何言ってるの?通じなかった、ごめんね…どういう意味?と聞かれあれ?どうしてこれで伝わらないんだろう…?と考えている隙に、友人たちは私を除いたメンツで固まって談笑していました

その時に、孤立はもちろん、自分はあの人たちの輪にいらない存在なんだと考え、そこからコミュニケーションをとる事が苦痛になりました。

それ以来、今でもコミュニケーションをとることは苦痛ですが、むしろ開き直って接すると大丈夫。

という感じになりましたが、今でもちょこちょこそういった場面に出くわす度に、あ、疎外感だな〜と感じます。

強いこだわりなどによって、他の人とトラブルになったことはありますか?

自分の中で決めたルールがあり

キリの悪い数字は嫌だ (例えば、780円の商品を買った時に、1280円出したら500円!)というのが頭の中にあり、

1280円ない時は仕方ないのですが、あった時に800円から出すのが嫌だったり、

自分が絶対するぞ、と決めたことに関しては時間ピッタリじゃないと嫌だ。というのがあってお付き合いした方と度々喧嘩になり、そこからお付き合い不可能になることがありました。

後にお金の話は解決したものの、未だに時間に関しては差が激しく解決出来てません。

こだわりが人とズレてしまい、友人、お付き合いしてる方、家族(親戚も含む)とよくぶつかっていました。

あとは汚くなったものはピカピカになるまで綺麗にしないとムカついて文句を言って誰とでも喧嘩になりました。

他人から誤解を受けやすかった経験はありますか?

基本的に冗談は通じるのですがあまりにも同じことばかり言われていると冗談が通じなくなり、真剣に考え始めてしまうのですが、その際に「なぜそんなに真剣に考えるの?」、「気にしすぎじゃない?」と言われ、凹みましたが、

それでも気にして→落ち込んで→打開策を考えようとして→また気にして→落ち込んで……の無限ループでした。

あとは、自分の中で普通に行動しているつもりが周りからすると騒がしたかったようで

え?トイレ漏れそうなの?どこか具合悪い?と言われた時は

あれ?これって変なのかなあ…とまたそこからソワソワするという事態悪化になっていて、落ち込んで、泣いてしまうことが多々あり、それは未だに抜けてません。

学習や理解の遅れが原因で困ったことやストレスを感じたことはありますか?

比較的物覚えはよかったのですが、周りが真剣に聞いていることを聞けなかったり、
いざ取り組んだ時に周りは出来ているのに自分だけ出来ていないことに焦りを覚え、そこから急いで覚えようとしても追いつけなく、そこは自分の中での大きな壁として負担?になっていました。

初期はついていけても、後期になると何も分からずじまいで置いていかれてるなあ…どうしようかなあ…と焦りながらも、継続出来ない自分の根性がストレスでした。

できて普通、出来なかったらおかしい、がその頃から定着してしまい、成人すぎた今でさえもそれがストレスで何も手に着けたくなくなっています。

みんなに出来るのだから自分にも出来るは間違いでした。
出来ていないのだから、並以下だ、と、苦しい毎日です

授業中や自宅での勉強に集中できなかった経験はありましたか?

授業はまず集中出来てませんでした。

理解する努力も怠っていれば、聞いているようで何も聞いていませんでした。

そして集会の時などは、途中から眠気がずっと来てしまい、そもそもの話に関心を持てませんでした。

まずその時は周りに似たような子がたくさんいたので普通か〜と感じましたが、どんどん進学するにつれて少なくなって行ったため

そこでやっと初めて、あれ?これやっぱおかしい?周りちゃんとしてるよね?これ、ちゃんとできてない?私だけ?という気持ちにはなりました。

そこから職場の方にこの聞かない癖を再三指摘されたのですが、それすらも聴き逃しており、あぁ…もしかして、自分だけ話を聞けない人間なのではないかとずっと感じています。

宿題や課題の提出についてのエピソードを教えてください

期限を守れませんでしたし、そもそも手をつけませんでした。

怒られ続けて、それで余計にやる気が失せて何もしない状態のまま提出していました。

書いたからと言って、特に何かなるわけでもないのになー。どうして怒られるんだろう?としか感じれませんでした。

仕事でも、シフト表は〇月‪✕‬日まで!という決まりもなかなか守れませんでしたし、変更があるなら1週間前まで!

というのも、守れずに、前日に言うことも多々ありましたし、それで職場の人からの印象は余計に悪くなってしまって、苦手だな、怖いな、居づらくなってしまったな、かは退職というのがほとんどでした。

言われるのは仕方ないのかもしれませんが
どうにも頭の中から抜けていってしまってるので自分でも困惑してます。

集団活動や運動が苦手だった場合、それがどのような影響を与えたか教えてください

何かのチームプレーをする時に1人でした方が早いだろうなーと思うことが多々ありました。

なんで勝手に進めるの!と怒られましたがあなた達と手を取り合ってる時間が無駄、と伝えて怒らせることがよくありました。

実際今も昔も、どれだけ効率よく出来るかを重視しており、チームプレーは本当に必要なものでないと「確かに」という感覚になれません。
(報連相は別です)

なので、チームワークが必要とされる仕事はあまり得意ではなく、チームワークが必要とされる仕事をする際は出来るだけ気を使ってしていますがそれが苦になります。

なので、チームワーク必須のところに入る度に自分がいると逆に足でまといだなと感じたりしますが現に足でまといになる状況も生まれます。

感情が抑えられなかったエピソードがあれば教えてください

自分の気持ちが通じなくなると、声を荒らげたり、物を壊すことが多かったです。

大人になった今でもそれは抜けてません。

旦那に怒られますが、深呼吸しても何をしても落ち着かず、感情の起伏が激しすぎて自分でもついていけません。

あとは、思い通りにならなかったりするとすぐ頭に血が登り、言いたくもない文句が次から次へと溢れ出てきて、その度に涙も出てきてしまい、思ったように体も動かなくなるため、自責の念にかられると言いますか、後悔しかしてません。

怒りを通り越すとギャン泣きしてしまう為、それのせいで旦那や実のお母さんなどを困らせてしまっていることに、
とてつもない罪悪感が残り、そこから落ち込むというルーティン化になってます。

学校や家庭で「普通」とされることに適応できず、葛藤した経験があれば教えてください。

忘れ物をしてないかの確認で、みんな各自最低限のチェックをしたら出るのに私だけ何回も確認して、要らないものも全部詰めてしまい大荷物で邪魔になっていた挙句、誰よりも出発が遅かったですし、ご飯の時も、みんな30分以内に食べ終わるのに、私だけ1時間や2時間かけてご飯を食べていました

最初こそみんなに合わせようと必死でしたし、置いていかないで!となってましたが、悔しさがめんどくささに変わって
もういっか、疲れるなになりました。

でも未だに劣等感、待たせている人への罪悪感は湧いてきます。

とても申し訳なく思いますが、それと同時に無関心へ変化していっていました。

そしてみんなの普通ってなんだろう?人それぞれじゃないのかな?と考える時期でした

他の子どもや大人から指摘されたネガティブな特徴や言葉はありますか?

「どうしてそんなに頑固なの?」
↳友人の言いたかった言い方は
「なんでそんな意地張るのさ!私にくらい言ってくれていいんだよ!」

「なんで素直になれないの?」
↳「友達なんだからもっと頼ってよ」

「なんで言ったこと理解できないの?」
↳母の言いたかったことは
「気持ちをわかって欲しいだけ。どうしたら伝わる?」

「神経質すぎて疲れない?」
↳友人の言いたかったことは
「少しは気楽に生きていいんじゃない?」

「ネガティブすぎない?大丈夫だよ」
↳母の言いたかったことは
「気にしすぎだよ」

「いちいち気遣って疲れない?」
↳友人の言いたかったことは
「友達なんだからラフに行こうよ」

でした。
刺さるような言葉遣いが当時の私には深く傷つく言葉であり、自分を否定されている感覚になりました。

大人になった今、子どもの頃の自分を振り返ってどのように感じていますか?

大人になり、まだまだ子供だったのだと感じます。

けれど、その子供時代があったからこそ改善できた部分もありますし、むしろ悪化した部分もあるように思えます。
ただ、それまでの過程で自分のペースでやれる所は頑張ったかな…と。

似たような人がいたら褒めて伸ばしてあげたいし、こんな人間ですが、理解者がいてくれるともっといい環境が出来上がるのでは?と感じています。

アンケートのまとめ

幼少期の体験として、周囲との協調やコミュニケーションに苦労した場面が度々見受けられます。

注意力や感情のコントロールに難しさを抱えており、場面ごとに不安や孤独感を感じるケースも多かったようです。

また、特定のこだわり(時間や金額の数字に対する厳密なルールなど)により、他者と衝突することが多かった点も特徴的です。

これは、日常生活や友人関係においても周囲と摩擦を生みやすい要因となっていたと考えられます。

さらに、学習においては集中の維持が難しく、情報の理解や課題の提出においても困難が伴っていたことが伺えます。

これにより「できるのが当然」というプレッシャーに押され、自己肯定感が低下していく過程が示されています。

成長とともに自分の行動パターンや周囲とのギャップを意識するようになり、それが社会生活におけるストレスの源となっていたようです。

総じて、幼少期から続く自分と他者の違いに対する強い自覚と、それに伴う孤立感、不安、葛藤が一貫して見られる内容となっています。

この記事の監修者

鈴木祐貴(すずき ゆたか)

大人の発達障害専門サポート

発達障害の特性を持つ大人のためのコンサルタントとして、多くの方の「自分らしく働く」未来をサポートしています。

発達障害を持つ方が普通に働き、安心して日常生活を送れるような環境作りに情熱を注いでいます。

経歴と実績▼

・人材育成のプロ:人材育成10年、マネジメント10年、管理職8年の経験を持ち、発達障害を持つ部下や後輩の育成にも成功。支店や部署全体の成績向上に貢献。

・多部門での実績:人事部、営業部、管理部、経営企画部で所属長を歴任。
営業・マーケティング、社内マネジメント、企画開発など幅広い分野で活躍。

大人の発達障害 ADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉症スペクトラム症・アスペルガー症候群)・グレーゾーン・繊細さん サポートについて

ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

発達障害で悩んでいると、一人で抱え込みがちになってしまうかもしれません。

でも、あなたは決して一人ではありません。困ったときは、誰かを頼ってもいいんです。

むしろ、人とつながることで新しい視点や解決策が見つかることも多いものです。

自分の特性を理解し、それを活かすことで、これまで見えなかった可能性が広がります。あなたが感じている不安や悩みは、共感できる人が必ずいます。

私もその一人として、あなたの力になりたいと思っています。

これまで多くの方々が、自分自身と向き合いながら前に進んできました。

あなたもきっと、自分らしい生き方を見つけることができます。その一歩を踏み出すお手伝いをさせていただければ幸いです。

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