集団行動が怖かった子ども時代 発達障害と社会のズレに悩んだ【43歳女性】の体験

発達障害を持つ方が職場で経験する困難やサポートに関する体験談はコチラにまとめてます▼

発達障害を持つ方が子ども時代に経験したエピソードはコチラにまとめてます▼

目次

発達障害を持つ大人たちが直面する課題を実体験から考えましょう

発達障害を持つ方々が子ども時代に経験した悩みや課題は、大人になった今でも生活に影響を与えていることが少なくありません。

今回のアンケートでは、発達障害を持つ大人が幼少期に感じた困難や孤立感、周囲との違和感についてのリアルなエピソードを集め、分析しました。

これらの体験を通じて、発達障害の特性を理解し、子ども時代の支援のあり方やその後の成長への影響を深く掘り下げていきます。

記事を読むことで、ご自身やご家族、支援者の方が、発達障害の子どもに対する理解とサポートの手がかりを得る一助となれば幸いです。

どうぞ今後の参考にしてください。

発達障害の特性が浮き彫りになる|子ども時代の本音と悩み

みっきーさんの子ども時代の体験談

プロフィール

お名前を教えてください(イニシャル・ニックネーム など可能です)

「みっきー」です。

年齢を教えてください

43歳です。

性別を教えてください

女性です。

あなたが自覚している発達障害の特性は?

ADHD(注意欠如・多動症)とASD(自閉スペクトラム症)です。

※掲載内容は原文そのままとなっており、誤字や脱字が含まれる場合がございます。ご了承ください。

子どもの頃、注意力が続かないと感じたことは、どのくらいの頻度でありましたか?

選択式 ※青が回答

毎日のようにあった

・週に何度かあった

あまりなかった

・ほとんどなかった

他の子どもとの協調性が難しかった場面がありましたか?

選択式 ※青が回答

・いつも感じていた

時々感じていた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

子どもの頃、集団活動で困難を感じたことがありましたか?

選択式 ※青が回答

よくあった

・時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

他の子どもたちと違う行動をとってしまうことで、周りから浮いたように感じたことはありますか?

選択式 ※青が回答

よくあった

・時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

学校や家で人と目を合わせることが難しかったですか?

選択式 ※青が回答

・とても難しかった

・少し難しかった

あまり難しくなかった

・まったく難しくなかった

他の子どもに比べて自己主張が苦手だと感じたことはありましたか?

選択式 ※青が回答

・かなり感じた

・少し感じた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

学校や家庭でのルールや指示が理解しづらいと感じた経験はありますか?

選択式 ※青が回答

よくあった

・時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

子どもの頃、特定の行動やこだわりが原因で、周囲とトラブルになったことはありますか?

選択式 ※青が回答

・何度もあった

時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

子どもの頃、体育の時間や遊びで、他の子たちに比べて不安を感じた経験はありますか?

選択式 ※青が回答

はい

・いいえ

子どもの頃、失敗を恐れる気持ちが強く、挑戦することが苦手だったと感じることはありましたか?

選択式 ※青が回答

・とても苦手だった

すこし苦手だった

あまり苦手ではなかった

・まったく苦手ではなかった

他の子どもと比べて感情がコントロールしにくいと感じたことはありましたか?

選択式 ※青が回答

・かなり感じた

少し感じた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

子どもの頃、大きな不安やストレスを抱えやすかったと感じますか?

選択式 ※青が回答

非常に抱えやすかった

・少し抱えていた

あまり抱えなかった

・まったく抱えなかった

学校や家庭での指導や指示が理解できなかったとき、どのような気持ちでしたか?

まず、「どうして他の人たちはすんなりと指示が理解できて、すぐに行動できるのだろう。

その一方で、自分はなぜこんなにも理解ができないのか」と悩むばかりでした。

私の場合、勉強はよく出来たので、なおさら周りの大人からは誤解され(「大人を馬鹿にしている」、「話を真面目に聞いていないだけ」、「指示が気に入らなくて反抗しているのだろう」などと、あらゆる言葉で非難されました)、とても辛く、「どうしよう。また酷い言葉で非難されるのではないか」という恐怖にいつも支配されていました。

また、周囲の大人や子どもから「変な奴」「また指示と異なる頓珍漢な行動をしている」という白い目で見られているのは明らかで、とても恥ずかしい気持ちもありました。

友人や周囲との人間関係で感じた具体的なエピソードがあれば教えてください

どれほど自分自身に言い聞かせても、どうしても一瞬ふと空想の世界に入ってしまい、周囲の大事な話を聞き逃してしまうことが日常的にありました。

そのことで相手と話がかみ合わなかったり、誤解を招いたり、喧嘩になったりすることがよくありました。

また、まったく悪気はないのすが、一瞬、意識が乖離したり全く別のことを考えたりしながら行動を起こす部分があり、結果的に相手の嫌がることをしてしまったり、傷つけたりしてしまうことがありました。

更にそのことを第三者(担任や親、クラスメイト)からきつく非難され、「自分は頭がおかしいのだ」、「自分は嫌われているのだ」、「自分は普通ではないのだ」、「私は周りにとって迷惑な存在なのだ」と思い込むようになり、とても辛く、孤独でした。

強いこだわりなどによって、他の人とトラブルになったことはありますか?

「嘘をついてはいけない」というこだわりが強すぎて、本音と建て前を使い分けることができず、言わないほうが良い本音までTPO関係なく口に出していたことで、トラブル続きでした。

例えば、小学生の頃、「学校がつまらないな」と思っていた時に、全校生徒を前にしたインタビューで「学校に来て楽しいことはなんですか?」と聞かれて、

「楽しいことは何もありません」と馬鹿正直に答えてしまいました。(決して悪意や特定の意図があって発した言葉ではなく、あくまで本音を言っただけです。)

その結果、担任やクラスメイトから猛反発を食らい、親が担任から呼び出され、親からもきつく叱られました。

そのようなトラブルは本当に日常茶飯事で、時には全く意図せずして相手を泣かせてしまったことも何度かあります。

他人から誤解を受けやすかった経験はありますか?

何かイベントやゲーム、集団スポーツなどに参加するとき、大切なルールを聞き漏らしてしまい、周囲に付いていけず、途方に暮れてぼんやりと遠巻きに見ていることが多い子ども時代でしたが、周囲の人(特に大人)の目からは「冷めている」、「周りの子たちと馴染もうとしない」、「自分以外の人を馬鹿にしている」といった誤解を受けていました。

積極的に参加したい気持ちは人一倍強かったですし、楽しいことが大好きな子どもだったので、そのような誤解を受けることはとても不本意でした。

「説明やルールを聞いていなかったからもう一度教えて」とはっきり言えば良かったじゃないか、と言われそうですが、なかなかその場ですぐに聞くことは難しく、周囲はさっさと次の行動に移っていたので、聞くことができなかったのです。

学習や理解の遅れが原因で困ったことやストレスを感じたことはありますか?

なぜか理科の物理分野と地学分野だけが、どう努力してもどうしても全く理解ができず、その分野に関してだけはいつも0点でした。

「分からない」と思うことで、余計に分からなくなり、先生の話やテキスト(教科書)の内容も全く頭に入って来ませんでした。

しかし、他の科目に関しては高校まで殆ど学年トップクラスだったので、一部の先生から「お前は物理や地学は受験に関係ないからどうでも良いと思っているのだろう」と言われたり、小学生のときも理科で物理・地学分野だけ0点を取ったとき、担任に「真面目にテストを受けなかった人がいます。それは〇〇さん(私の名前)です。0点でした」とクラス全員の前で公表され、言葉で言い尽くせないほどの悲しみと屈辱を覚えました。

授業中や自宅での勉強に集中できなかった経験はありましたか?

他に気がかりなことがあったり、興味を持っていることがあったりすると、ふとそのことを考えてそちらの世界に入ってしまい、先生の話をまったく聞いていないことがありました。

そのことできつく叱られてショックを受け、そのことばかり延々と考え続け、益々授業に集中できなくなり、また叱られる…という悪循環でした。

また、他人の話し声に過敏なところがあり、周囲がヒソヒソ話をしているとそっちに意識が集中してしまい、教科書の内容も先生の話もまったく入ってこなくなることは日常茶飯事でした。

そんなときは、「どうしよう」、「分からない」、「また叱られる」とパニックになりました。

それと同時に「どうしてちゃんと聞いていなかったのか」という強い後悔に苛まれ、更なる後悔の念に支配されました。

宿題や課題の提出についてのエピソードを教えてください

提出が難しいと感じたことはありませんでした。

というのも、とにかくせっかちで、どんなものでも前倒しで提出しないと気が済まず、先生や周囲が驚くほど早く提出する子どもだったからです。

提出してしまわないと不安で不安で仕方なく、そのことばかり気になって楽しく過ごせないので、宿題も課題も超特急で仕上げ、提出するのが常でした。

周りからは「どうしてそんなにせっかちなのか」とよく聞かれましたが、「すぐに提出しないと忘れてしまったり、のんびりし過ぎて期限に間に合わなくなったりして叱られるのではないか」という恐怖があったことが、そのような行動パターンに繋がっていたのではないかと今では思います。

その傾向は大人になった今でも変わりません。

集団活動や運動が苦手だった場合、それがどのような影響を与えたか教えてください

体育の授業は、個人競技に関しては比較的得意でしたが、チームプレーが求められるものや複雑なルールがあるものは非常に苦手でした。

ルールが理解できていないことで反則を繰り返したり、チームメイトが驚くような行動をしてしまったりすることばかりでした。

私のせいで試合に負けたり、盛り下がったりすることが多く、白い目で見られることもたびたびでした。

また、私のおかしな行動のせいで体育教師にチームメイト全員が叱られ、「連帯責任」と称して罰ゲーム的なこと(腕立て伏せ50回、200メートルダッシュ5回など)を課せられ、本当にいたたまれない気持ちになりました。

そういったことが、集団行動というものに対して極度の恐怖を感じることに繋がっていると思います。他人と協調して何かをすることが益々苦手になりました。

感情が抑えられなかったエピソードがあれば教えてください

普段は感情を抑えていても、ふとしたときに感情を抑えきれず、癇癪を起こし、酷い言葉で他人を罵ったり、大事にしていたものを壊してしまったりしたことが、子どもの頃からよくありました。特に言葉で他人を激しく批判・非難することが多かったように思います。

そのことで、周囲の大人からは「癇癪持ち」「わがまま」だという烙印を押されました。

冷静になってから自分でも「何であんなことを言ってしまったのだろう」「どうしてこんなに大切な物を壊してしまったのだろう」と後悔するばかりでした。

周囲は私の行動に傷ついたり驚いたりしていただろうと思います。

特に親は今でも私に対してそうしたイメージが強いようで、中年になった今でも私のことを癇癪持ちだと思っているようです。

学校や家庭で「普通」とされることに適応できず、葛藤した経験があれば教えてください。

「普通」は年頃になるとお洒落に目覚め、異性に興味を持ち、恋愛をするのだという考えについていくことができませんでした。

思春期になっても、まったくそのようなことに興味が持てず、周囲からは「やっぱり変な人」「レズビアンなんじゃないか」という噂を立てられました。

どうして自分だけが周囲と同じようになれないのか、自分は特別ひねくれている問題のある人間なのだろうか、と毎日のように悩んだ時期があります。

また、ファッションや髪型についても、周囲の考えについていくことができず、頑張って雑誌やテレビなどで情報収集して周囲に合わせようとしても、結局は受け入れることができず、どうして私だけこうなのだろう、と葛藤する毎日でした。

他の子どもや大人から指摘されたネガティブな特徴や言葉はありますか?

「変な子」「変な人」というのが、私の代名詞でした。

全ては周囲のペースについていけなかったり、暗黙の了解が理解できていなかっただけなのですが、
周囲の目には「わざと他人とは異なる行動をするおかしな人」と映っていたようです。

当時は「KY」という言葉はありませんでしたが、まさに「KY」だと周囲は言っていたのだと思います。

小学生時代は、教師から「やたら大人びている」「子供らしくない」「大人や周囲を馬鹿にしている」「いつも冷めている」といった言葉を日常的に浴びせられていました。

親も教師の言うことを鵜呑みにし、同じ言葉で私のことをなじることがよくあり、とても傷付きました。とにかく理解のない大人に囲まれていました。

大人になった今、子どもの頃の自分を振り返ってどのように感じていますか?

あんなに辛く、孤独な日々の中でも明るさや自分なりの目標を失わず、必死に頑張っていた自分を褒めて、「あなたはあなたのままで良いんだよ」と言って抱きしめてあげたいです。

また、姉と今は亡き祖父母だけはいつも私の味方でいてくれ、周囲が何と言おうと私のことを信じて応援してくれていたことに、改めて心から感謝しています。

アンケートのまとめ

ご相談者様は注意力の不足や協調性の難しさ、集団活動や指示理解における困難、また社会的ルールへの適応の難しさなどを経験しており、これが周囲の人々からの誤解や批判を招いていたことがわかります。

発達障害の特性がもたらす行動や表現の違いは、周囲から「変わっている」「冷めている」といった評価をされやすく、結果として孤独感や劣等感を引き起こしやすい傾向があります。

また、特定のルールや価値観に対するこだわりや、感情のコントロールの難しさも顕著です。

例えば、回答者は「嘘をつかない」という強い信念により、状況に応じた言動の選択が難しくなり、それが対人関係でのトラブルに発展していたことがわかります。

加えて、感情が抑えきれずに周囲と衝突することもあり、その結果「癇癪持ち」「わがまま」というレッテルが貼られたエピソードも見受けられます。

こうした回答は、発達障害を持つ人々が子ども時代に抱える「普通」に適応する難しさや孤独感を示しており、大人になってもその影響が続くことが少なくないということを理解するための重要な示唆を含んでいます。

このような経験は、発達障害の特性や影響を理解するうえで、多くの人に共通する側面を捉えており、特性に合わせた理解や支援の必要性を再認識させるものといえるでしょう。

この記事の監修者

鈴木祐貴(すずき ゆたか)

大人の発達障害専門サポート

発達障害の特性を持つ大人のためのコンサルタントとして、多くの方の「自分らしく働く」未来をサポートしています。

発達障害を持つ方が普通に働き、安心して日常生活を送れるような環境作りに情熱を注いでいます。

経歴と実績▼

・人材育成のプロ:人材育成10年、マネジメント10年、管理職8年の経験を持ち、発達障害を持つ部下や後輩の育成にも成功。支店や部署全体の成績向上に貢献。

・多部門での実績:人事部、営業部、管理部、経営企画部で所属長を歴任。
営業・マーケティング、社内マネジメント、企画開発など幅広い分野で活躍。

大人の発達障害 ADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉症スペクトラム症・アスペルガー症候群)・グレーゾーン・繊細さん サポートについて

ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

発達障害で悩んでいると、一人で抱え込みがちになってしまうかもしれません。

でも、あなたは決して一人ではありません。困ったときは、誰かを頼ってもいいんです。

むしろ、人とつながることで新しい視点や解決策が見つかることも多いものです。

自分の特性を理解し、それを活かすことで、これまで見えなかった可能性が広がります。あなたが感じている不安や悩みは、共感できる人が必ずいます。

私もその一人として、あなたの力になりたいと思っています。

これまで多くの方々が、自分自身と向き合いながら前に進んできました。

あなたもきっと、自分らしい生き方を見つけることができます。その一歩を踏み出すお手伝いをさせていただければ幸いです。

ブログやSNSでは、発達障害に関する情報や日々を豊かにするヒントを発信しています。

ぜひご覧になってみてください。もし何か気になることや話してみたいことがあれば、いつでもお気軽にご連絡ください。

一緒に悩みから解放され、明るい未来へと歩んでいきましょう。

あなたが自分らしく輝けるよう、心を込めてサポートいたします。

🎁LINE友だち登録の前に特典を確認する🎁

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次