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発達障害を持つ大人たちが直面する課題を実体験から考えましょう
発達障害を持つ方々が子ども時代に経験した悩みや課題は、大人になった今でも生活に影響を与えていることが少なくありません。
今回のアンケートでは、発達障害を持つ大人が幼少期に感じた困難や孤立感、周囲との違和感についてのリアルなエピソードを集め、分析しました。
これらの体験を通じて、発達障害の特性を理解し、子ども時代の支援のあり方やその後の成長への影響を深く掘り下げていきます。
記事を読むことで、ご自身やご家族、支援者の方が、発達障害の子どもに対する理解とサポートの手がかりを得る一助となれば幸いです。
どうぞ今後の参考にしてください。
発達障害の特性が浮き彫りになる|子ども時代の本音と悩み
abyさんの子ども時代の体験談
★お名前を教えてください(イニシャル・ニックネーム など可能です)
「aby」です。
★年齢を教えてください
37歳です。
★性別を教えてください
女性です。
★あなたが自覚している発達障害の特性は?
ASD(自閉スペクトラム症)です。
※掲載内容は原文そのままとなっており、誤字や脱字が含まれる場合がございます。ご了承ください。
子どもの頃、注意力が続かないと感じたことは、どのくらいの頻度でありましたか?
選択式 ※青が回答
・毎日のようにあった
・週に何度かあった
・あまりなかった
・ほとんどなかった
他の子どもとの協調性が難しかった場面がありましたか?
選択式 ※青が回答
・いつも感じていた
・時々感じていた
・あまり感じなかった
・まったく感じなかった
子どもの頃、集団活動で困難を感じたことがありましたか?
選択式 ※青が回答
・よくあった
・時々あった
・あまりなかった
・まったくなかった
他の子どもたちと違う行動をとってしまうことで、周りから浮いたように感じたことはありますか?
選択式 ※青が回答
・よくあった
・時々あった
・あまりなかった
・まったくなかった
学校や家で人と目を合わせることが難しかったですか?
選択式 ※青が回答
・とても難しかった
・少し難しかった
・あまり難しくなかった
・まったく難しくなかった
他の子どもに比べて自己主張が苦手だと感じたことはありましたか?
選択式 ※青が回答
・かなり感じた
・少し感じた
・あまり感じなかった
・まったく感じなかった
学校や家庭でのルールや指示が理解しづらいと感じた経験はありますか?
選択式 ※青が回答
・よくあった
・時々あった
・あまりなかった
・まったくなかった
子どもの頃、特定の行動やこだわりが原因で、周囲とトラブルになったことはありますか?
選択式 ※青が回答
・何度もあった
・時々あった
・あまりなかった
・まったくなかった
子どもの頃、体育の時間や遊びで、他の子たちに比べて不安を感じた経験はありますか?
選択式 ※青が回答
・はい
・いいえ
子どもの頃、失敗を恐れる気持ちが強く、挑戦することが苦手だったと感じることはありましたか?
選択式 ※青が回答
・とても苦手だった
・すこし苦手だった
・あまり苦手ではなかった
・まったく苦手ではなかった
他の子どもと比べて感情がコントロールしにくいと感じたことはありましたか?
選択式 ※青が回答
・かなり感じた
・少し感じた
・あまり感じなかった
・まったく感じなかった
子どもの頃、大きな不安やストレスを抱えやすかったと感じますか?
選択式 ※青が回答
・非常に抱えやすかった
・少し抱えていた
・あまり抱えなかった
・まったく抱えなかった
学校や家庭での指導や指示が理解できなかったとき、どのような気持ちでしたか?
先生や親が言っていることが、脈絡なくこちらがわかっている前提で話しているように感じていました。
なので自分が自分なりに相手の言葉の中で省略されているだろう言葉を脳内で補完して、補完した指示で動いていたところ、それが相手が省略した指示と違ったらしく、「そうじゃなくて」とよく怒られたり注意されたりしました。
それなら省略せずに全部しゃべってくれと思い、今度は指示された内容をすべて確認していたら「そんなこといちいち全部説明しなくてもわかるでしょ」と言われ、非常に納得できない気持ちが残りました。
同時に、他の人は同じ指示でも理解できているのを見聞きして、自分はどこかおかしいのではないかと思い悩み、生きづらさを感じていました。
友人や周囲との人間関係で感じた具体的なエピソードがあれば教えてください
自分が会話や行動の主導権を握れないと、途端にどうすれば人間関係を築けるかがわからなくなってしまいました。
子供の頃は力業的な感じで自分が主導権を握り、それに付き合ってくれる人と仲良くすることができていましたが、成長するにつれ、そのパワーバランスがうまくできなくなってしまい、人間関係で「調子に乗ってる」「わがままだ」と言われ遠巻きにされるようなことが増え、人と関わるのが怖くなってしまい、なるべく一人で過ごすようになってしまいました。
1人の世界は居心地がよく、対人スキルが育たず、会社勤めでの人間関係、特に雑談がつらく、働く以外の対人関係でかなり普通の人よりも疲労感やストレスを感じている毎日になっていて、生活に不便があります。
強いこだわりなどによって、他の人とトラブルになったことはありますか?
強いこだわりや繰り返しの行動が原因となって、ほかの人と目立ったトラブルになったことは記憶にある限りはありません。
ですが、日常生活の中で強いこだわりや繰り返しの行動が出る傾向があることは自覚しています。
幸い自分でそのような言動が出るときは自分でわかるので、徴候を感じたら極力対人関係から離れるか、仕事などで「これはおかしいな」と思っても、自分のほうが間違っていると自分を納得させ、その自分の思考や感情を殺して相手に全面的に従うようにして、対人トラブルを回避するようにしています。
ただもしかしたら自分では気づいていないだけで、相手に不利益や嫌な感情を与えてしまっていることは今までにあったのかもしれません。
他人から誤解を受けやすかった経験はありますか?
他人から誤解を受けやすかったというような特に顕著な経験はありませんが、
自分の言動が人に誤解を与えていないだろうかということはかなり気にして生活しています。
日常生活で会話や行動をするたびに脳内で恋愛シミュレーションゲームでよくある選択肢が出てきて、どれを選ぶかで相手に与える印象が変わってしまう、間違った選択肢、少なくとも答えがマイナスになるような選択肢は選んじゃいけない、という感覚があり、人と関わるだけでゲームのミッションをクリアするときのような、かなりの疲労を感じてしまいます。
(わかりづらくて申し訳ありません。)
なので相手からするともしかしたら「応用が利かない」という印象を抱くかもしれません。
学習や理解の遅れが原因で困ったことやストレスを感じたことはありますか?
学習や理解の遅れが原因で困ったことはありません。
むしろ幸い物心ついたころから活字が大好きで、小学校に入学する前から、自分からすすんで読書や学習ドリルに取り組んでいたような記憶があります。
好きこそものの上手なれ、ではありませんが、そのおかげか他人より勉強ができ、勉強自体も好きで、一般的に高学歴といわれる大学まで進学することができました。
そのおかげで就職活動も乗り切れ、比較的大手の会社に入社できたと思っています。
ただ困ってはいなかったのですが、文系科目と理系科目の成績にかなり差がありました。
これが障害に起因するものなのか、ただ単に興味関心の濃さ薄さによるものなのかは、自分ではよくわかりません。
授業中や自宅での勉強に集中できなかった経験はありましたか?
授業中や自宅での勉強に集中できなかった経験は特にありません。
むしろ集中しすぎてしまい、時間を忘れて家で勉強をしていたら友人と会う約束の時間を過ぎてしまったり、勉強中に人に横から話しかけられてもまったく気づかなくて相手にあきれられてしまったりといった経験で困ったことの方が多かったと思います。
しかしその一方、仕事だと、上司や同僚に説明を受けていても気が散ってしまってその内容がまったく頭に入ってこず、意識が飛んでしまうような感覚があり、一通り話させておいて「申し訳ありません、もう一度言ってくれませんか」とお願いすることがしばしばあると感じていて、今はこの現象に困ることのほうがが多いと感じています。
宿題や課題の提出についてのエピソードを教えてください
宿題や課題の提出が難しかったことはありませんでした。
ただ、自然に期限内に提出ができた、というよりは幼少期から親が期限を守ることに厳しく、毎日のように「宿題はやったの」「提出しないといけないプリントはないの」などと厳しく言われていたので、半ば強制的、脅迫的に期限内に宿題や課題の提出をする、という習慣が身に付けられたと思っています。
ただ期限が異なる複数のタスクの締め切りを同時に管理することに混乱を感じることが多いと感じています。
学生時代の課題は親が聞いてくるのでよいリマインドになっていたのですが、仕事だと基本的には自分で管理しないといけないので、PCのスケジュール帳やデスク周りに付箋を貼るなどして2重3重に管理することで何とか出来ている状態です。
集団活動や運動が苦手だった場合、それがどのような影響を与えたか教えてください
幼少期から運動全般が苦手でした。
集団競技では足を引っ張るので、申し訳なさを感じていました。
休み時間などの自主的な集団競技には誘われず、疎外感もありました。体育は大嫌いで、進学の時に、できるだけ体育に力を入れていない学校を選んだほどでした。
しかし、進学先は体育には力を入れていませんでしたが、それ以外の人間関係でつまずいてしまい、体育で学校を選んでしまったことを毎日後悔しながら通うようになってしまい、人と関わらないことに拍車がかかってしまったと感じています。
また運動をすることのハードルをものすごく高いものに感じてしまい、太りやすくなってしまい、ダイエットも食事制限に片寄ってしまうので、健康に悪いという弊害も出ているように感じています。
感情が抑えられなかったエピソードがあれば教えてください
学校や会社などでの対人関係の中で、感情が抑えられなかったエピソードは特段ありません。
感情が抑えられないかもしれないと思ったら、その場を離れたり、自分の体をつねったりして、何とか押さえ込んでいます。
ただしその反面、家族に対しては感情が抑えられなかったことがしばしばあります。
小さいころから自分の思い通りに事が運ばない、自分の意見が聞き入れられないとき、大泣きしたり暴れたりするというよりは「じゃあもういい」と拗ねて極端な行動をしてしまう傾向があり、家族で外食に行ったとき、食べたかったメニューが売り切れていた時にほかのメニューを選ぶのではなく「じゃあもういい、何もいらない、帰る」といって親を困らせた記憶があります。
学校や家庭で「普通」とされることに適応できず、葛藤した経験があれば教えてください。
学校や家庭で「普通」とされることに適応できず、葛藤した経験は特段ないと思います。
割と幼いころから自分が「普通でない」ことに気づいており、むしろそれを誇らしいことと前向きにとらえていました。
成長していくにつれ、自分の「普通でない」ことは、いい意味の「オンリーワン」ではなく、悪い意味の「おかしい」ということに気づきましたが、「普通でない」こと自体は幼少期に自覚し、受け入れていたので、普通に対人関係を築けている周りの人にあこがれや「いいなあ」という思いを抱くこともありましたが、「私は普通じゃない、変わっているから、ほかの人みたいな言動ができないのはどうしようもない」と諦めの境地になることのほうが多かったです。
他の子どもや大人から指摘されたネガティブな特徴や言葉はありますか?
「思いやりがない」とは、親をはじめ、幼少期から現在に至るまで、いろいろな人にしばしば言われてきたと思います。
相手の気持ちを思いやらず、無神経だったり良心がないと思えるような言動をとっているようです。
自分としてはわざと思いやりがない言動をといっているわけではなく、「思いやり」とは具体的に一体どんな言動を指すのかがよくわからなかったことに起因するものなので、対応ができず困っていました。
(たとえば困っている人がいたら、こちらから「どうしたんだろう、声をかけたほうがいいかな」という発想にはならず、
「本当に困っていたら自分から声をあげたり暴れたりすればいいんだから、この人は別に助けを求めていないんだろう」という発想をしてしまいます。)
大人になった今、子どもの頃の自分を振り返ってどのように感じていますか?
とにかく漠然と生きづらかったのではないかと思います。
自分に関しては幸い勉強ができたから、この特性があっても「頭がいい子」で大人からの印象がよく、
進学や就職にはあまり困らなかったのはラッキーでした。
その反面、なまじ勉強ができてしまったので、自分の特性に気づかれず、生きづらさを引きずってきたことは不幸だったと思います。
子ども時代の特性や課題が明確に浮き彫りになっています。
特に、自閉スペクトラム症(ASD)の傾向が、子ども時代の人間関係や学校生活に大きな影響を及ぼしていることがわかります。
まず、協調性や集団活動における困難、他者と異なる行動からくる孤立感がしばしば生じており、これはASDの特性としてしばしば報告されるものです。
また、指示やルールの理解に対する不一致から、指導者や親との摩擦が生じていることも見受けられます。
指示が省略されていると感じる一方で、すべて確認すると「わかっているはず」と言われる状況は、ASD特有のコミュニケーションの難しさや異なる認識スタイルの一例といえるでしょう。
さらに、自己主張や感情のコントロールには比較的自信があるものの、特定の行動やこだわりが強いために、周囲と衝突しないように自己を抑える努力をしていることがわかります。
特に、自己主張の際にトラブルが生じるのを避けるために相手に従うことが多く、その影響で自己表現に制限を感じているようです。
このような背景から、本人の子ども時代は「生きづらさ」を感じることが多かったと総括できます。勉強に関しては特に優れていたため学業には支障はなかったものの、それがかえって周囲からの支援を受ける機会を減らし、自分の特性を把握することが遅れた要因にもなった可能性が高いです。
このような特性や状況は、ASDの傾向を持つ多くの人々にも共通する課題として理解できるでしょう。
本記事に記載されている特徴は、発達障害を持つ全ての個人に当てはまるわけではなく、個人差があることをご留意ください。
この記事の監修者
鈴木祐貴(すずき ゆたか)
大人の発達障害専門サポート
発達障害の特性を持つ大人のためのコンサルタントとして、多くの方の「自分らしく働く」未来をサポートしています。
発達障害を持つ方が普通に働き、安心して日常生活を送れるような環境作りに情熱を注いでいます。
経歴と実績▼
・人材育成のプロ:人材育成10年、マネジメント10年、管理職8年の経験を持ち、発達障害を持つ部下や後輩の育成にも成功。支店や部署全体の成績向上に貢献。
・多部門での実績:人事部、営業部、管理部、経営企画部で所属長を歴任。
営業・マーケティング、社内マネジメント、企画開発など幅広い分野で活躍。
大人の発達障害 ADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉症スペクトラム症・アスペルガー症候群)・グレーゾーン・繊細さん サポートについて
ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
発達障害で悩んでいると、一人で抱え込みがちになってしまうかもしれません。
でも、あなたは決して一人ではありません。困ったときは、誰かを頼ってもいいんです。
むしろ、人とつながることで新しい視点や解決策が見つかることも多いものです。
自分の特性を理解し、それを活かすことで、これまで見えなかった可能性が広がります。あなたが感じている不安や悩みは、共感できる人が必ずいます。
私もその一人として、あなたの力になりたいと思っています。
これまで多くの方々が、自分自身と向き合いながら前に進んできました。
あなたもきっと、自分らしい生き方を見つけることができます。その一歩を踏み出すお手伝いをさせていただければ幸いです。
ブログやSNSでは、発達障害に関する情報や日々を豊かにするヒントを発信しています。
ぜひご覧になってみてください。もし何か気になることや話してみたいことがあれば、いつでもお気軽にご連絡ください。
一緒に悩みから解放され、明るい未来へと歩んでいきましょう。
あなたが自分らしく輝けるよう、心を込めてサポートいたします。
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