子ども時代に感じた違和感と孤独 ADHDとASDがもたらす幼少期のエピソード【38歳男性】の体験

発達障害を持つ方が職場で経験する困難やサポートに関する体験談はコチラにまとめてます▼

発達障害を持つ方が子ども時代に経験したエピソードはコチラにまとめてます▼

目次

発達障害を持つ大人たちが直面する課題を実体験から考えましょう

発達障害を持つ方々が子ども時代に経験した悩みや課題は、大人になった今でも生活に影響を与えていることが少なくありません。

今回のアンケートでは、発達障害を持つ大人が幼少期に感じた困難や孤立感、周囲との違和感についてのリアルなエピソードを集め、分析しました。

これらの体験を通じて、発達障害の特性を理解し、子ども時代の支援のあり方やその後の成長への影響を深く掘り下げていきます。

記事を読むことで、ご自身やご家族、支援者の方が、発達障害の子どもに対する理解とサポートの手がかりを得る一助となれば幸いです。

どうぞ今後の参考にしてください。

発達障害の特性が浮き彫りになる|子ども時代の本音と悩み

mawarusoraさんの子ども時代の体験談

プロフィール

お名前を教えてください(イニシャル・ニックネーム など可能です)

「mawarusora」です。

年齢を教えてください

38歳です。

性別を教えてください

男性です。

あなたが自覚している発達障害の特性は?

ADHD(注意欠如・多動症)とASD(自閉スペクトラム症)です。

※掲載内容は原文そのままとなっており、誤字や脱字が含まれる場合がございます。ご了承ください。

子どもの頃、注意力が続かないと感じたことは、どのくらいの頻度でありましたか?

選択式 ※青が回答

・毎日のようにあった

週に何度かあった

あまりなかった

・ほとんどなかった

他の子どもとの協調性が難しかった場面がありましたか?

選択式 ※青が回答

・いつも感じていた

時々感じていた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

子どもの頃、集団活動で困難を感じたことがありましたか?

選択式 ※青が回答

・よくあった

時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

他の子どもたちと違う行動をとってしまうことで、周りから浮いたように感じたことはありますか?

選択式 ※青が回答

・よくあった

時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

学校や家で人と目を合わせることが難しかったですか?

選択式 ※青が回答

とても難しかった

・少し難しかった

あまり難しくなかった

・まったく難しくなかった

他の子どもに比べて自己主張が苦手だと感じたことはありましたか?

選択式 ※青が回答

・かなり感じた

少し感じた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

学校や家庭でのルールや指示が理解しづらいと感じた経験はありますか?

選択式 ※青が回答

・よくあった

時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

子どもの頃、特定の行動やこだわりが原因で、周囲とトラブルになったことはありますか?

選択式 ※青が回答

・何度もあった

・時々あった

あまりなかった

・まったくなかった

子どもの頃、体育の時間や遊びで、他の子たちに比べて不安を感じた経験はありますか?

選択式 ※青が回答

はい

・いいえ

子どもの頃、失敗を恐れる気持ちが強く、挑戦することが苦手だったと感じることはありましたか?

選択式 ※青が回答

・とても苦手だった

すこし苦手だった

あまり苦手ではなかった

・まったく苦手ではなかった

他の子どもと比べて感情がコントロールしにくいと感じたことはありましたか?

選択式 ※青が回答

・かなり感じた

少し感じた

あまり感じなかった

・まったく感じなかった

子どもの頃、大きな不安やストレスを抱えやすかったと感じますか?

選択式 ※青が回答

非常に抱えやすかった

・少し抱えていた

あまり抱えなかった

・まったく抱えなかった

学校や家庭での指導や指示が理解できなかったとき、どのような気持ちでしたか?

先生や親の指示が分からないときは、どちらかと言えば「分からない」と正直に伝えることは多かったと思います。

「なぜそれが必要なのか」までおおよそ理解すれば、(その通りの行動に移せるかどうかは別としても、)行動に移す努力はしていたと思います。

それでも、「どうしてこういうことが、一発で理解できないのだろうか?」と思うことは多かったです。自慢するつもりはありませんが、勉強だけはしっかりとできた方ではあったので、「これくらいは理解できるはず」と高をくくっていたところはあったのだろうと思います。

そして、「大人になったときに、こんな状態で働けるのかな? 誰かの足を引っ張らないといいのだが…」という不安をなんとなく感じました。

その不安は、悪いことに的中してしまっているのが現状ですが…。

友人や周囲との人間関係で感じた具体的なエピソードがあれば教えてください

友人の抱いている感覚と、自分の抱いている感覚がズレていることが多かったです。

友人が楽しい時間を過ごしている中で、「自分はともかく、他に孤立している人はいないだろうか? この場を楽しめずに困っている人はいないだろうか?」「自分がズレたことを言って、変な空気にしていないだろうか?」など、他の人もその場を楽しんで、自分もその場を楽しみたいという思いが強かったと思います。

また、陰で悪口を言っていたりするのを聞くたびに、「自分も言われているんだろうな…」と思うことがありました。

それだけならともかく、「そうだよね?」と同意を求められてしまうと、なんとコメントを返すべきかまったくわからず、「はぁ…」というズレた返事になってしまったことが何度かあります。

強いこだわりなどによって、他の人とトラブルになったことはありますか?

小さいころに、強いこだわりや繰り返し行動をして、困ったことになったという記憶はありません。
大人になってから、仕事を覚えるようになり、自分はいくつかのタスクを同時並行にこなすことができないということを知りました。

それからは、「仕事の順序を決めて、その順序で基本的に進めていく、それ以外はあまり手をつけない」というこだわりを持つようにしています。その順序が崩れるようなことがあると、非常に混乱するような感覚があります。

思い返せば、子どものころ、ほぼ無意識レベルで、いくつかのタスクを同時に抱えることがないようにしていた節があります。

例えば、テスト勉強のときは「〇〇までにこれを片付けておくこと」など計画を立てておき、それに沿って進めていたように思います。

他人から誤解を受けやすかった経験はありますか?

冗談を真に受けてしまい、「いやいや冗談だよ」と言われてしまうことが多かったように思います。

冗談なのか、本気なのかが分からなくなってしまい、「これってどういうことなのかな?」と聞いてみたことがあります。

そのときの空気が変になったと察して、「あ、これ冗談だったのか」と後でわかることがありました。

「変にマジメすぎる、変に考えすぎている」と言われてしまったことも何度かありました。

自分の頭では、「こういう解釈なのか? いや、こういうつもりで言っているのかも? いや、でも、別の意図があって、こういうつもりなのかも?」とぐるぐる考え込んでしまい、すぐに適切な反応を返すことができなくなってしまうことが何度かありました。

学習や理解の遅れが原因で困ったことやストレスを感じたことはありますか?

学習や理解の遅れが原因で困ったことは、1度もなかったです。

読み、書き、計算の飲み込みは割と早かったように思います。

どちらかと言えば、「こんなの、ちょっと考えれば、すぐにわかることだし、教科書を丁寧に読めば理解できることでしょ…? なんで40分かけて授業をやっているのかな…?」と思ったことがあります

(当然、すぐにできない子がいることも知っているし、その逆に、勉強以外に自分ができないことはいっぱいあることも知っていたので、言葉にはしたことは1度もありません)。

このため、授業を聞くことなく、ノートの端に落書きをしてみたり、くだらない妄想をしてみたり、脳内でお気に入りの音楽をヘビーローテションしてみたり、とテキトーに時間を潰していたように思います。

授業中や自宅での勉強に集中できなかった経験はありましたか?

分かることと分からないことをあらかじめ分けておき、分からないことは授業時間内でしっかりと聞いて理解する、という感じで取り組んでいました。

が、分かることに関しては、あまり授業に集中していなかったように思います。

学校が終わってからは、しっかりと練習問題を使って解くなど、計画的に勉強を進めていたと思います。

その計画を終えるまでは、割と集中力は保って取り組んでいたと思います。そうは言っても、気分が乗らずに集中して取り組めないこともありましたので、そうしたときは開き直って「今日1日は止めた」としていたことが多かったと思います。

逆に集中力が続いているときは、「じゃあ、これも片付けておこう」と前倒しに進めていたと思います。

困ったとするならば、集中力のムラが激しいことでしょうか?

過集中時には、夜中の3時くらいまでやっても平気だったりして、睡眠のリズムが崩れることが何度かありました。

宿題や課題の提出についてのエピソードを教えてください

宿題・課題の提出で困ったことは、あまりなかったと思います。

普段から「〇〇までに終わらせる」という意識が働いており、早め早めに片付けていくようにしていました。

先生によっては、「これを宿題に出すんだろうな…」と予測できることもありました(特に、長い付き合いの先生になると、予測が可能だったりします)。

このため、「言われる前にやっておこう」と勝手に始めていました。

いつかの夏休みで、ある科目の宿題が出されたときに、「あ、やっぱりこれを宿題に出してきたね。でも、ほぼ終わっているから、あと1日あれば終わり」という状態になっていました。

夏休みを迎える前に、その科目の夏休みの宿題が終わっている状況でした。

その分、他の科目の宿題ものんびりとこなすことができました。

集団活動や運動が苦手だった場合、それがどのような影響を与えたか教えてください

ひとりでやれる競技(例えば、徒競走・水泳など)や、集団競技の中でも個々人の力で決まる割合の強い競技(例えば、リレーなど)は、割と黙々と取り組むことができました。

そうした競技は得意だったように思います。

ですが、サッカー・ソフトボールなどのように、チームとして勝利を目指すような競技は、あまり得意でなかったと思います。

チームメイトとどう連携するか、チームメイトがミスした場合にどうフォローに回るべきなのかが、なかなかうまくできなかったと思います。

頭では理解できていても、身体がなかなかついていかず、「何をやっているんだ!?」と言われることも何度かありました。

短距離であれば、足は速かった方でした。

「この局面になったら、これだけやって」という明確な役割があったので、そこだけは貢献できたのかな? と思います。

感情が抑えられなかったエピソードがあれば教えてください

小学校の1・2年生くらいまでは、割と自分の意見を強引に押し通したがる方で、周囲には迷惑をかけていたことが多かったと思います。

が、周りがどう感じているのかを少しずつ理解できて、「今は譲った方がいいのかな?」と抑えることが多くなっていったと思います。

しかし、あまりにもこちらの思いが無視されていると感じたとき、あまりにも納得できないときには、「いくらなんでもちょっと…」と声を荒げてしまうことはあったと思います。

しかも、唐突に爆発してしまうことが多かったです。

友人だけでなく、時には先生に向いてしまうこともありました。

「おとなしいのか、反抗的なのかよくわからない」と、友人としては、何を考えているのかが分からないという感じでした。

学校や家庭で「普通」とされることに適応できず、葛藤した経験があれば教えてください。

勉強だけは普通以上にできているのですが、それ以外のこととなると、まるで何も知らないことが多いと感じていました。

他の人とのコミュニケーションの取り方がわからない、そもそも一緒に遊ぼうと思っても誘い方がわからない、自分が抱いている興味と友人が抱いている興味の間に共通項があまりない、子ども時代特有の子どもらしさが自分にあまりなく、かわいげがないなどを感じていました。

「自分の頭は、まともではないのだろうか?」と何度も考えてしまい、現実社会に適応できない自分に失望してしまったこともあります。

親や先生などといった大人たちに相談することもできず、本などを読んでも「なんか違う」と理解できず、悶々としたまま大人になってしまったという感覚です。

他の子どもや大人から指摘されたネガティブな特徴や言葉はありますか?

「どうして普通になれないの? 自然にふるまえないの?」と言われるたびに、「いや、これが自分にとって普通だし、自然にふるまっているんだけど…?」と感じていました。

しかし、それを言葉にしたところで、目の前の人には理解されないのだろうと予想できたし、それだけならまだしも「できない言い訳をしている」と見なされたり、「考え方を変えろ」というような精神論で返されたりするのだろうと予測できました(実際に、そうした返され方をされてしまったこともあります)。

だんだん、言葉にすることを諦めるようになりました。

もちろん、彼ら・彼女らは、自分がこれから生きていくにあたって、少しでも生きやすくするという意味で伝えていたということは重々理解できているのですが、それでも「なんか違う」と感じていました。

大人になった今、子どもの頃の自分を振り返ってどのように感じていますか?

普通という言葉に縛られることなく、自分は自分でいいのだと信じてあげるべきだったと思います。

確かにポンコツなところが多かったのも事実ですが、それでも「ここだけは、人に負けない」というものもあったと思います。

普通という言葉に縛られ、「ここだけは、人に負けない」というものを無意識に手放してしまった結果、今の自分になったと感じています。

アンケートのまとめ

ご相談者様の経験には、注意力の維持が難しいこと、他の子どもとの協調性が求められる場面での困難さ、周囲からの指示を理解しにくいこと、そして行動や考え方が周りとずれていることによる孤立感や誤解が見られます。

これらの体験は、発達障害の特性として一般的に報告されるものと一致しており、幼少期にも特性が顕著に現れていたことがわかります。

また、友人関係での感覚のズレや、チーム競技が苦手であったことから、周囲の子どもたちと異なる自己表現やコミュニケーションの難しさも窺えます。

子ども時代に特に大きな影響を与えた点として、強い不安やストレス、感情コントロールの難しさが挙げられており、自己理解が深まらないまま大人になってからも課題が持ち越されている点が印象的です。

総じて、発達障害の特性が日常のさまざまな場面にどう影響するかを理解するうえで参考になる内容であり、発達障害を持つ人々が自己理解を深める際の共通の課題や、特性への対処法の模索が見て取れます。

この記事の監修者

鈴木祐貴(すずき ゆたか)

大人の発達障害専門サポート

発達障害の特性を持つ大人のためのコンサルタントとして、多くの方の「自分らしく働く」未来をサポートしています。

発達障害を持つ方が普通に働き、安心して日常生活を送れるような環境作りに情熱を注いでいます。

経歴と実績▼

・人材育成のプロ:人材育成10年、マネジメント10年、管理職8年の経験を持ち、発達障害を持つ部下や後輩の育成にも成功。支店や部署全体の成績向上に貢献。

・多部門での実績:人事部、営業部、管理部、経営企画部で所属長を歴任。
営業・マーケティング、社内マネジメント、企画開発など幅広い分野で活躍。

大人の発達障害 ADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉症スペクトラム症・アスペルガー症候群)・グレーゾーン・繊細さん サポートについて

ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

発達障害で悩んでいると、一人で抱え込みがちになってしまうかもしれません。

でも、あなたは決して一人ではありません。困ったときは、誰かを頼ってもいいんです。

むしろ、人とつながることで新しい視点や解決策が見つかることも多いものです。

自分の特性を理解し、それを活かすことで、これまで見えなかった可能性が広がります。あなたが感じている不安や悩みは、共感できる人が必ずいます。

私もその一人として、あなたの力になりたいと思っています。

これまで多くの方々が、自分自身と向き合いながら前に進んできました。

あなたもきっと、自分らしい生き方を見つけることができます。その一歩を踏み出すお手伝いをさせていただければ幸いです。

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ぜひご覧になってみてください。もし何か気になることや話してみたいことがあれば、いつでもお気軽にご連絡ください。

一緒に悩みから解放され、明るい未来へと歩んでいきましょう。

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