職場でのパニック対応が辛い…。発達障害の看護師が直面する職場の壁仕事の現実【37歳女性】の体験/看護師

発達障害を持つ方が職場で経験する困難やサポートに関する体験談はコチラにまとめてます▼

発達障害を持つ方が子ども時代に経験したエピソードはコチラにまとめてます▼

目次

発達障害を持つ人たちが直面する課題を実体験から考えましょう

発達障害を持つ方々が日常や職場で感じる葛藤や挑戦、その解決法は個人ごとにさまざまです。

今回のアンケートは、発達障害を持つ方が経験しているリアルなエピソードを通じて、その思いや悩みに寄り添い、より深い理解とサポートのヒントを提供します。記事を通して、安心して働ける環境づくりや、共感と理解を深める手がかりを見つけていただければ幸いです。

どうぞご自身や周囲のサポートにお役立てください。

発達障害を抱える方々が語る職場での本音と葛藤

Um1Hanaさんのリアルな体験談/IT業界

プロフィール

お名前を教えてください(イニシャル・ニックネーム など可能です)

「Um1Hana」です。

年齢を教えてください

37歳です。

性別を教えてください

「女性」です。

あなたが自覚している発達障害の特性は?

ADHD(注意欠如・多動症)& ASD(自閉スペクトラム症)です。

転職回数を教えてください

4回以上です。

転職した理由を教えてください

職場の人間関係がうまくいかず、聞き取る力が不足していたことで迷惑をかけてしまうことが多かったからです。

また、仕事が思うようにできず、それが原因で精神的な負担が大きくなり、最終的に精神疾患を発症しました。

さらに、上司からのパワハラも影響しており、これ以上続けることができないと感じて転職を繰り返していました。

失敗体験や辛い経験をした時の年齢を教えてください

21歳です。

その時の職種と業種を教えてください

看護師

※掲載内容は原文そのままとなっており、誤字や脱字が含まれる場合がございます。ご了承ください。

発達障害の特性がもたらす職場での悩み

仕事において、発達障害の特性による困難がいくつかありました。
看護学生時代からすでに「あなたは看護師には向いていない」と指摘されていましたが、それでも学費を支払っているため、何とかしようと努力を続けました。

しかし、実際に看護師として働き始めると、特にマルチタスクが非常に難しく、複数の業務を同時にこなすことができず、勤務時間内に仕事を終わらせることができませんでした。

時間内に終わらないことが続くと、自分に対する不安やプレッシャーが大きくなり、さらにパニックになってしまうことがありました。

また、緊急入院などの突然の対応が求められる場面では、どうしてもパニックに陥ってしまい、冷静に対応できなくなることがありました。

このような場面では、他のスタッフがすぐに状況を把握して行動する中で、自分が混乱し、十分にサポートできないことが非常に辛く感じました。

さらに、周囲の音が多すぎて、指示が聞き取れないこともありました。周りの騒音や同時に話しかけられると、どの指示が重要なのか、どれを優先すべきかがわからなくなり、指示を誤解したり、忘れたりすることが多かったです。

その結果、仕事のミスが頻繁に発生し、他のスタッフに迷惑をかけることが続きました。

また、文章をまとめることが非常に苦手で、看護記録やサマリーを書く際には、どうしても上手くまとめられませんでした。書き直しを何度も繰り返しましたが、納得いく内容に仕上げることができず、最終的には他の人に代わりに書いてもらうことが多くなりました。

これが続くことで、自己肯定感が下がり、自分にはこの仕事が向いていないのではないかと感じるようになりました。

さらに、会話をしていると、話が止まらなくなり、つい自分の話が長くなってしまうことがありました。

そのため、優先順位を忘れたり、相手の話を聞き逃したりすることがありました。これが原因で、コミュニケーションがうまく取れず、誤解が生じたり、トラブルが発生したりすることがありました。

これらの困難は、発達障害の特性に起因するものだと認識しており、改善に向けて努力してきましたが、どうしても限界を感じる場面が多く、最終的に他の職に転職する決断を下しました。

仕事に対する不安やプレッシャーが大きくなり、自分自身が精神的に追い詰められていく感覚が強くなったことが、最も辛かったです。

上司や同僚との関係で感じるコミュニケーションの課題

上司や同僚とのコミュニケーションにおいて、発達障害の特性が原因で悩んだり誤解を生んでしまった経験がいくつかあります。

特に、人の気持ちを察するのが苦手で、周囲から「気が利かない」とか「空気を読めない」と言われることが多くありました。例えば、同僚が困っている時に自分が何か手伝うべきかどうかを判断できず、逆に気にしすぎてしまうことがありました。

その結果、何もせずに黙っていると、「どうして気にかけてくれなかったの?」と後から指摘されることが多かったです。

気持ちを汲み取ることができないため、同じように心配していても、どう行動に移すべきか分からず、コミュニケーションがぎこちなくなりがちでした。

また、余計なことを言ってしまうことがあり、不快にさせてしまったこともありました。

例えば、会話の中で自分の意見を率直に述べすぎて、相手が意図していない方向に話が進んでしまったり、相手が傷ついてしまったりしたことがあります。

自分の中では、相手を悪く思っていないし、助けようとしているつもりでも、余計な一言が逆に相手を不快にさせてしまうことが多く、後で反省することがよくありました。

自分が話しているときに、相手の気持ちや反応に十分に注意を払えていないため、誤解が生じることがありました。

さらに、気持ちを上手く伝えるのが苦手で、言葉の表現が悪くて上司に怒られることもありました。

特に指示を受けて何かを報告する際、どうしても自分の思っていることを整理して伝えるのが難しく、言葉が曖昧になったり、逆に長くなりすぎたりしてしまうことがありました。

そのため、上司からは「もっと簡潔に言ってほしい」「何が言いたいのか分からない」と注意されることがありました。

自分では十分に伝えているつもりでも、伝わらないことにフラストレーションを感じることがあり、結果的に信頼関係を築くのが難しくなっていました。

このように、発達障害の特性が原因で、コミュニケーションがうまくいかないことが多かったです。

何気ない一言が誤解を招いたり、思いがけない反応を引き起こすことがあったため、周囲との関係に悩むことが非常に多かったです。

特に、注意深く観察し、相手の気持ちや意図を読み取ることが苦手だったため、これらの問題が解決できないままでいることに苦しみました。結果的に、コミュニケーションが円滑でないと感じ、職場での居心地が悪くなることが続きました。

その問題にどう取り組んだか、また対応に苦労した経験について

発達障害によって生じた困難に対して、いくつかの対策を試みました。まず、知識を増やすために勉強をしました。

特に、看護師としての仕事に関しては、業務の進め方や指示の受け方、優先順位をつける方法を学び、少しでもスムーズに作業ができるように心がけました。

しかし、知識だけでは対応できないことも多く、実際に職場で起こる問題に直面すると、すぐにうまくいかないことがありました。

次に、自分の中にマニュアルを作り、業務に取り組む際には「このパターンだったらこう動く」という形でルーチン化を図りました。

例えば、決まった時間に点滴や薬を投与すること、リハビリや検査を行う時間帯など、日々の業務の流れを自分なりに決めて覚えていくようにしました。

そうすることで、慌てて何をすべきかを考えずに済み、少しでも仕事をスムーズに進められるようになりました。

また、職場の人たちの動きや言葉使いを観察し、どのように対応すれば良いのかを学びました。

特に、指示やフィードバックを受ける際に、どの言い回しが自分にとって分かりやすいのか、また、逆に自分が話すときに相手を傷つけないように配慮し、言葉選びに気を付けました。

例えば、指摘されたときにどう返事をするか、どう返答すれば、相手に不快感を与えないかを意識するようになりました。しかし、時には感情が先走ってしまい、うまく伝えられないこともあり、対話の際には常に緊張していました。

さらに、時間の管理をしっかりするために、タイムスケジュールを作り、先輩に見てもらうようにしました。

特に、時間内に業務を終わらせることが重要な看護業務において、時間管理は必須だと感じました。しかし、スケジュールを立てても、突発的な出来事や急な変更に対応するのが難しく、実際にはスケジュール通りにいかないことが多かったです。

また、忘れないようにするために、付箋を使って重要なことをメモしました。

薬の投与時間や、点滴の時間、リハビリ、検査など、細かい時間を守らなければならない場面では、付箋を使ってデスクに貼っておくことで、見落としを防いでいました。

それでも、忙しい時期や緊急の対応が求められると、やはり見落としが発生することがあり、完璧にこなすことができない自分に対して自信を失うこともありました。

これらの対策を試みましたが、すべての問題を解決することはできませんでした。

例えば、感情が高ぶったり、過度に集中してしまうことで、指示をうまく理解できなかったり、他の人とコミュニケーションがうまくいかないことがありました。

周囲の人たちにも助けを求めることができず、どうしても孤立感を感じる場面が多く、ストレスが溜まりました。対策を講じても完璧にはうまくいかず、最終的には自分の特性を受け入れ、無理に全てを完璧にこなすのではなく、できる範囲での改善を目指すように考えるようになりました。

困難が続いたときに抱いた気持ちと向き合い方

発達障害の特性により、仕事で同じミスを繰り返してしまうことが多く、その度に上司から厳しい叱責を受ける日々が続いていました。

最初は指導だと感じていたものの、次第にその対応がパワハラに変わっていくように感じました。

特に、私がミスをするたびに上司が感情的になり、指導というよりも強い叱責や非難を受けることが多くなりました。毎日職場での精神的なプレッシャーに悩み、次第に心身のバランスを崩していき、最終的には精神疾患にまで至りました。

また、私は人の空気を読むのが得意ではないため、同僚や上司を不快にさせてしまうことが多く、それが自分に対する反感や不満を招いてしまいました。

その結果、上司からは「逆パワハラだ」と言われることがありました。

このような状況では、どんなに努力しても自分が改善できるとは感じられず、心の中で「何をしてもダメだ」という思いが強くなり、自信を失っていきました。

ミスをしないように必死で気を張っていたのに、うまくいかず、ますます自分を追い込む結果となりました。

そのような悪循環に陥り、ついには心身の疲れと自己評価の低下から抜け出せず、転職を決断しました。新しい職場に移ったものの、同じような問題に直面しました。

新しい環境でもやはり同じようなミスを繰り返し、再び自信を失ってしまいました。転職先での仕事も、前職と同じようにうまくいかないことが多く、またしても苦しい状況が続きました。

この経験から、自分の特性に対する理解が十分でなかったこと、そしてその特性に合った対策を取ることができなかったことを痛感しました。

その後、徐々に自己理解を深め、発達障害の特性を受け入れることが必要だと感じました。

最初は自分が「普通でない」と思ってしまうことが多く、周りに迷惑をかけてしまうことに強い罪悪感を感じていましたが、自分の特性に向き合うことが少しずつできるようになりました。

改善するためには、ただ単に仕事の能力を上げるのではなく、周囲に自分の状況を理解してもらうことが重要だと気づきました。

転職後も状況はすぐに改善しなかったものの、少しずつ自分のペースで仕事を進める方法を見つけ、同僚や上司に自分の特性を伝えることで、サポートを得られるようになりました。

しかし、依然として新しい職場で同じ問題に悩んでいることから、発達障害の特性が原因で抜け出すことは簡単ではないと実感しています。現段階では完全に解決できたわけではありませんが、自己理解を深め、必要なサポートを求めることの大切さを学びました。

今後はより自分に合った仕事環境を見つけ、改善していくために努力していきたいと思っています。

発達障害の特性を持ちながらでも、仕事で達成感を感じた経験はありますか?

発達障害の特性に気づいたのは、職場の人から指摘を受けたことがきっかけでした。

それまでは、他の人より仕事ができないと感じ、努力不足だと思っていましたが、自分の特性を理解することで、過去の苦しみや悩みが少し納得できるようになりました。

精神疾患を経て再就職した職場では、周囲に恵まれ、パワハラのような上司もおらず、安心して働ける環境が整っていました。しかし、自分のペースで仕事ができず、仕事ができないことに対して申し訳ない気持ちが強くなりました。

現在の職場では、音が多くて指示が聞き取りにくく、また頻繁にコミュニケーションを取らなければならないため、仕事に対してうまく適応できないと感じています。

それでも、知識を活かして質問にすぐ答えることができる点では、少し達成感を感じることもあります。

特に、前職では人間関係のストレスや環境の問題から精神的に追い詰められていましたが、新しい職場では、周囲が理解を示してくれることが救いでした。

今後は、自分のペースで仕事を進められる環境で、特性を理解した上で業務をこなしていきたいと考えています。

たとえば、静かな環境で、対人関係が少ない仕事で自分の得意な部分を活かせる仕事が理想です。

また、今後の成長においては、周囲のサポートを得ながら、自分自身も成長し続けることが目標です。自分の特性を理解し、他者のサポートを得ることで、もっと自信を持って前進できるようになりたいです。

アンケートのまとめ

ADHDとASDの特性によって、多忙な看護の現場でタスク管理や騒音の中での指示の聞き取りに苦労し、ミスや混乱が自己肯定感の低下と転職を繰り返す原因となっていたことが明らかです。

また、人間関係の摩擦やコミュニケーションの難しさから、パワハラと感じる状況にも直面し、精神的な負担が積み重なった様子が伺えます。

自己改善への努力としてメモ管理やマニュアル化を試みたものの、環境適応の限界を感じたことで、より静かで支援が得やすい職場を理想としています。

ご相談者様の経験からは、発達障害と職場環境の適合性が生産性と満足度に大きく影響することがわかります。

職場でのサポートがあれば、発達障害を持つ人々が自信を持って活躍できる可能性が高まるのではないでしょうか。

この記事の監修者

鈴木祐貴(すずき ゆたか)

大人の発達障害専門サポート

発達障害の特性を持つ大人のためのコンサルタントとして、多くの方の「自分らしく働く」未来をサポートしています。

発達障害を持つ方が普通に働き、安心して日常生活を送れるような環境作りに情熱を注いでいます。

経歴と実績▼

・人材育成のプロ:人材育成10年、マネジメント10年、管理職8年の経験を持ち、発達障害を持つ部下や後輩の育成にも成功。支店や部署全体の成績向上に貢献。

・多部門での実績:人事部、営業部、管理部、経営企画部で所属長を歴任。
営業・マーケティング、社内マネジメント、企画開発など幅広い分野で活躍。

大人の発達障害 ADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉症スペクトラム症・アスペルガー症候群)・グレーゾーン・繊細さん サポートについて

ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

発達障害で悩んでいると、一人で抱え込みがちになってしまうかもしれません。

でも、あなたは決して一人ではありません。困ったときは、誰かを頼ってもいいんです。

むしろ、人とつながることで新しい視点や解決策が見つかることも多いものです。

自分の特性を理解し、それを活かすことで、これまで見えなかった可能性が広がります。あなたが感じている不安や悩みは、共感できる人が必ずいます。

私もその一人として、あなたの力になりたいと思っています。

これまで多くの方々が、自分自身と向き合いながら前に進んできました。

あなたもきっと、自分らしい生き方を見つけることができます。その一歩を踏み出すお手伝いをさせていただければ幸いです。

ブログやSNSでは、発達障害に関する情報や日々を豊かにするヒントを発信しています。

ぜひご覧になってみてください。もし何か気になることや話してみたいことがあれば、いつでもお気軽にご連絡ください。

一緒に悩みから解放され、明るい未来へと歩んでいきましょう。

あなたが自分らしく輝けるよう、心を込めてサポートいたします。

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