発達障害で自分に合う職場が見つからない – 就労に関する現実と改善されない職場環境【52歳女性】の体験/営業事務

発達障害を持つ方が職場で経験する困難やサポートに関する体験談はコチラにまとめてます▼

発達障害を持つ方が子ども時代に経験したエピソードはコチラにまとめてます▼

目次

発達障害を持つ人たちが直面する課題を実体験から考えましょう

発達障害を持つ方々が日常や職場で感じる葛藤や挑戦、その解決法は個人ごとにさまざまです。

今回のアンケートは、発達障害を持つ方が経験しているリアルなエピソードを通じて、その思いや悩みに寄り添い、より深い理解とサポートのヒントを提供します。記事を通して、安心して働ける環境づくりや、共感と理解を深める手がかりを見つけていただければ幸いです。

どうぞご自身や周囲のサポートにお役立てください。

発達障害を抱える方々が語る職場での本音と葛藤

花沢とこさんのリアルな体験談/IT業界

プロフィール

お名前を教えてください(イニシャル・ニックネーム など可能です)

「花沢とこ」です。

年齢を教えてください

52歳です。

性別を教えてください

「女性」です。

あなたが自覚している発達障害の特性は?

ADHD(注意欠如・多動症)& ASD(自閉スペクトラム症)です。

転職回数を教えてください

4回以上です。

転職した理由を教えてください

転職を繰り返しています。今の仕事は面接で受かったから

失敗体験や辛い経験をした時の年齢を教えてください

30歳です。

その時の職種と業種を教えてください

営業事務/中小企業の事務所に派遣された派遣社員

※掲載内容は原文そのままとなっており、誤字や脱字が含まれる場合がございます。ご了承ください。

発達障害の特性がもたらす職場での悩み

マニュアルがあっても自分のミスに気付きにくい(自分のやり方ではなく、他人のやり方だと出来ないことが多い)ため、自分で既存のシステムを変更し、ミスを防げるようにしました。

そのシステムを使って仕事をしていたら、事務の責任者である正社員の女性から、マニュアル通りに仕事が出来ないのなら、職場をやめて欲しいと派遣先にクレームを入れられてしまった。

システムを変更することは、直属の上司に許可をとっていましたが、自分とは違う仕事をしている古株の正社員には伝わっていなかったため、古株の社員さんを怒らせてしまいました。
会社も必要と判断しなかったので、彼女には言っていなかったようです。

その後、システムを元に戻して仕事をやりなおしましたが、どうしても重複して入力する箇所で入力ミスをしてしまい、ミスを見つけることができず、そのまま請求書を作ってしまいました。

後から発覚し、取引先に謝罪をしました。派遣元にクレームを入れた社員さんから、ぼろくそに言われてしまいました。

古いシステムは私が苦手な同じの書類の数字を何度もフォーマットの違う書式に入力するタイプのものでした。

そのままではミスを誘発しやすい、このままではミスなく仕事は出来ないと何度か、上司や派遣元に訴えましたが、その会社では古株の事務員さんの意見のほうが尊重されていたので、どうしようも出来ず。

普通の人の注意力なら同じ書類を複数回違うフォーマットに入力する際、絶対にミスなど犯さないのだと言われました。要するに私に能力がなく向いていないと判断されました。

派遣の契約期間3年は黙って耐えました。

ストレスから急性胃腸炎になり2回ほど入院したこともあり、契約期間終了後、再更新はされませんでした。

職場に味方になってくれる人がおらず、心細く苦しかったです。そのとき、心療内科に相談をしたところ、発達障害の診断が下りました。

上司や同僚との関係で感じるコミュニケーションの課題

上記の件のとおり、自分がミスを犯しやすい状況を上手く説明できません。

説明できても定型の人には、特性を伝えること、理解してもらうことが難しいと思いました。

なるべく角が立たないように言動には気を付けているつもりでしたが、場の空気を読むことはできても、周囲の人が期待するふるまいが出来ないので苦労しています。

私のことでなにか良くない話になっているのは分かるのですが、何が理由でそこまで相手が怒っているのか、私には理解できないのです。

そのため原因になる言動が分からず、さらに相手を怒らせてしまうようです。
改善策を出せと言われて自分が考えて良いアイデアだと思ったことを実行すると、だいたいダメ出しされるので、実行の前にプレゼンテーションをしないといけないのだろうと思いますが、ついプレゼンテーションを飛ばして実行してしまいます。

そもそもプレゼンテーションをしても、改善案が通った試しがないので、やはり職場の方が言う通り、私の能力が仕事に対して足りていないのだと思っています。

どこに行っても似たような経験をしているので、今はなるべく自分ひとりで完結する作業をする仕事を探しています。

私の失敗について、私の仕事ぶりで気に入らないところなど、分かりやすい言葉での説明があれば、もう少し周囲の期待に沿えるように努力したいと思っていますが、定型発達の普通の人がわかること、自然に出来る物事が全く出来ない、わからないのでお話にならない状態なので話にならないのだと思います。

初めは親切に教えてくれる人もいますが、だいたい途中で呆れられてしまうことが多いです。

相手がなぜ怒っているのか察する能力が低すぎるのが悩みです。お薬ではどうすることも出来ない部分なので辛いです。

その問題にどう取り組んだか、また対応に苦労した経験について

今のところ、仕事上での困難を上手く対処できた例はありません。
だいたいクビになっています。

試験採用期間で切られることも多いので1ヶ月から3ヶ月で終わってしまう職場もあります。

30年間、ずっと改善されていないので職歴はボロボロです。

それでも手帳をとるほどの障害ではありませんと言われているので、発達障害を隠したまま就労するしかありません。それなりに長く在職できたのは、新規のスタッフを募集している職場で自分が仕事のマニュアルをいちから作ることができる職場です。

定型の方々からも分かりやすいマニュアルだと言われることもあります。

また、ミスをチェックするときも2重3重のチェック機能をシステムに入れているので、入力ミスをある程度減らすことも出来ました。

ただ上手く馴染めていた職場でも上司が変わり、会社で決まった作業手順に変わると、すぐに同じミスを繰り返す人になるので、自分がやりやすい方法が出来ないとなった時点で、その職場を去る準備をします。

なんども同じことの繰り返しで、社会でキャリアを積む機会を失いました。
年をとってから、初めての職場で初めての業務をするのが難しくなってきました。

もの覚えが悪いので、いつも仕事で誰かを怒らせてしまいます。正直、どうして生きていけばいいのか、まったく分からなくなっています。

発達障害でも特性を生かして上手く仕事に結びついている人、才能に恵まれた人なら良いんですが、多くの発達障害の人は私と同じように得意なことも何もなく、ただただ仕事が出来ない人が多いのではないかなと思っています。

社会人になって30年以上経ちましたが、困難に上手く対応できたことなんて、ひとつもありませんでした。

困難が続いたときに抱いた気持ちと向き合い方

常に自己嫌悪とともに生きてきました。

さまざまな理由で自分のミスに対する改善策を否定され、何度も何度も仕事を失い貯金もなく、精神的に追い詰められ持病も悪化してくると、どうしても頭の中に生きていけない、もう私には立ち上がる力もない、無理だと考えてしまいます。

この負のループから抜け出せたことはありませんし、これから先もずっと続いていく絶望です。私のような社会の役に立たず、誰のためにもならない人間が生きていていいはずがありません。

正直、発達障害者を笑いものにしている人達、ネットでは匿名に隠れて、安全なところから石を投げてくる人達が、世の中にはたくさんいます。

私は自分のやり方を通せない限りはミスをします。

自分が間違えない方法は分かっています。

でも、会社に雇われている以上、会社に従う必要があります。では、独立したら?と言われますが、独立できても仕事が常にあるわけではありません。

私も一度はフリーランスで仕事をしたこともありました。

しかしながらフリーランスで稼げるのは、ごく一部の人だけです。たいして能力もない、定型以下の能力しか持たない発達障害の人間には、毎月の糊口がしのげるだけの仕事がありません。

そのため私は雇われで働くしかありません。

自分の特性に見合った仕事があるはずだと言われますが、30年間、社会人をやってきて、そんな職場はひとつもありませんでした。

でも生きていくお金が必要なので、馬鹿にされながら、周囲に迷惑をかけながら仕事をしています。

ネットの記事にも安易に向いている仕事が見つかるなんて、嘘ばっかり書かないで欲しいと思っています。

本当に抜け出す方法があるなら、それが誰にでも通用するものなら教えて欲しいです。

発達障害の特性を持ちながらでも、仕事で達成感を感じた経験はありますか?

成功や達成感を感じた瞬間は、全くありません。
自分が無能だと分かっているので、入力作業はミスを減らすフォーマットを作ることが出来ると思います。

accessやExcelのマクロを使って重複作業を一括処理するようにできます。

事務作業の効率化は出来ます。ひとりでゼロから始める仕事なら、一応なんとか仕事をこなすことが出来ると思います。そういった職場を紹介してください。

選ばなければ仕事はある。そういわれて現場仕事を何度か経験していますが、人手不足の介護や医療の現場では定型の人の足をひっぱる役立たずにしかなれませんでした。

運動機能障害があるので、手先が器用ではなく、よく機材を壊してしまいます。発達障害の不注意特性のある人間は、安全面を保障することができません。

実際に介護は不人気な職業のため、私のような仕事にあぶれた発達障害、グレーゾーンも含む従業員もけっこういます。すぐにやめるので出入りも多いのですが、いつか(うっかりで)他害してしまいそうと思いながら、仕事をしている発達障害者も多いです。人気のない、やる人がいない、定型の人も嫌がる仕事を私たちに押し付けないでください。

同じように発達障害のドライバーも苦労している人が多いです。

事故を起こしやすいですし、荷崩れして破損した荷物を弁償させられ、お給料のない人もいます。

選ばなければ仕事があると言われて闇バイトに手を出してしまう人もいます。

手帳もなくクローズド就労するしかないため、配慮のある職場にたどり着けるのは、発達障害と診断されている人のなかでも、ごく少数です。多くは貧困へ追い詰められています。

アンケートのまとめ

ADHDとASDの影響でマニュアル通りの業務遂行が難しく、自分なりの方法でミスを減らそうと試みましたが、周囲から理解を得られず孤立感を深めていました。

上司や同僚とのコミュニケーションでも、自分の考えをうまく伝えられず、誤解を生んでしまうことが多かったといいます。

この実体験は、発達障害の特性に対する職場の理解不足とコミュニケーションの難しさを浮き彫りにしています。対処法として、業務フローの見直しやコミュニケーションの工夫、周囲への情報共有が効果的です。

発達障害と職場環境の調和を図るためには、本人の努力だけでなく、職場全体の理解とサポートが不可欠です。お互いの特性を尊重し合いながら、一人ひとりが持つ力を最大限に発揮できる社会を目指していきましょう。

この記事の監修者

鈴木祐貴(すずき ゆたか)

大人の発達障害専門サポート

発達障害の特性を持つ大人のためのコンサルタントとして、多くの方の「自分らしく働く」未来をサポートしています。

発達障害を持つ方が普通に働き、安心して日常生活を送れるような環境作りに情熱を注いでいます。

経歴と実績▼

・人材育成のプロ:人材育成10年、マネジメント10年、管理職8年の経験を持ち、発達障害を持つ部下や後輩の育成にも成功。支店や部署全体の成績向上に貢献。

・多部門での実績:人事部、営業部、管理部、経営企画部で所属長を歴任。
営業・マーケティング、社内マネジメント、企画開発など幅広い分野で活躍。

大人の発達障害 ADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉症スペクトラム症・アスペルガー症候群)・グレーゾーン・繊細さん サポートについて

ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

発達障害で悩んでいると、一人で抱え込みがちになってしまうかもしれません。

でも、あなたは決して一人ではありません。困ったときは、誰かを頼ってもいいんです。

むしろ、人とつながることで新しい視点や解決策が見つかることも多いものです。

自分の特性を理解し、それを活かすことで、これまで見えなかった可能性が広がります。あなたが感じている不安や悩みは、共感できる人が必ずいます。

私もその一人として、あなたの力になりたいと思っています。

これまで多くの方々が、自分自身と向き合いながら前に進んできました。

あなたもきっと、自分らしい生き方を見つけることができます。その一歩を踏み出すお手伝いをさせていただければ幸いです。

ブログやSNSでは、発達障害に関する情報や日々を豊かにするヒントを発信しています。

ぜひご覧になってみてください。もし何か気になることや話してみたいことがあれば、いつでもお気軽にご連絡ください。

一緒に悩みから解放され、明るい未来へと歩んでいきましょう。

あなたが自分らしく輝けるよう、心を込めてサポートいたします。

🎁LINE友だち登録の前に特典を確認する🎁

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次