上司や同僚とのコミュニケーションに悩むADHD社員のリアル – 頭の中がまとまらずに誤解を招く会話の難しさ【34歳女性】の体験/システムエンジニア・カスタマーサポート・保守運用/IT業界

発達障害を持つ方が職場で経験する困難やサポートに関する体験談はコチラにまとめてます▼

発達障害を持つ方が子ども時代に経験したエピソードはコチラにまとめてます▼

目次

発達障害を持つ人たちが直面する課題を実体験から考えましょう

発達障害を持つ方々が日常や職場で感じる葛藤や挑戦、その解決法は個人ごとにさまざまです。

今回のアンケートは、発達障害を持つ方が経験しているリアルなエピソードを通じて、その思いや悩みに寄り添い、より深い理解とサポートのヒントを提供します。記事を通して、安心して働ける環境づくりや、共感と理解を深める手がかりを見つけていただければ幸いです。

どうぞご自身や周囲のサポートにお役立てください。

発達障害を抱える方々が語る職場での本音と葛藤

Y.Y.さんのリアルな体験談/IT業界

プロフィール

お名前を教えてください(イニシャル・ニックネーム など可能です)

「Y.Y.」です。

年齢を教えてください

34歳です。

性別を教えてください

「女性」です。

あなたが自覚している発達障害の特性は?

ADHD(注意欠如・多動症)です。

転職回数を教えてください

0回です。

転職した理由を教えてください

親が厳しかったたため、本当に興味のあった仕事に就くのが難しいと感じ(収入の不安定な業種だったため)まだ、自分の興味があり、安定的に今後仕事がありそうな情報関係の職に就くことにしました。

失敗体験や辛い経験をした時の年齢を教えてください

32歳です。

その時の職種と業種を教えてください

システムエンジニア・カスタマーサポート・保守運用/IT業界

※掲載内容は原文そのままとなっており、誤字や脱字が含まれる場合がございます。ご了承ください。

発達障害の特性がもたらす職場での悩み

システムエンジニアとして日々の業務に取り組む中で、ADHDの特性が引き起こす困難に直面することがよくあります。

まず、ケアレスミスの問題についてですが、特にコードを書いている時に頻繁に起こります。

例えば、変数の宣言を間違えたり、クオテーションマークを一つ忘れただけで、プログラムが全く動かなくなることがあります。

ほんの少しのケアレスミスでも、後々の作業負担が大きくなることが多く、その度に自己管理の難しさを痛感します。

次に、興味のない作業を先送りしてしまう傾向も、私にとっては大きな課題です。

システムエンジニアとしては、日々コードを書いたり、新しい技術を習得したりすることが魅力的ですが、それとは対照的に、例えばドキュメントの作成や、細かい設定作業にはあまり興味を持てません。

あるプロジェクトで、システムの設計図を書く必要があったのですが、

その作業はあまりにも細かくて、先送りにしてしまいました。結果として、締め切り直前に慌てて取り組むことになり、プレッシャーの中で作業を進める羽目に。

こういった先送りの習慣は、結局自分を追い込むことになり、プロジェクト全体の進行にも悪影響を及ぼします。

さらに、打合せ中の集中力不足も、しばしば問題となります。

特に、長時間にわたる会議や、自分に直接関係のない話題が続くと、どうしても頭が別のことに飛んでしまいます。

ある時、クライアントとの重要な打合せ中に、自分の担当部分の説明をしている最中にもかかわらず、ふと他の考えが浮かんできてしまい、一瞬話を見失いました。

幸いにも同僚がフォローしてくれましたが、それ以降、同じような状況が何度もあり、打合せ中はいつも気を引き締めるよう心がけています。

それでも、気が散ってしまうことが多々あり、会議の後に自分でメモを確認しても、重要な部分を見逃していることがしばしばです。

上司や同僚との関係で感じるコミュニケーションの課題

頭の中がいつもぐちゃぐちゃとしており、相手に伝える言葉として話すことが難しいことが多いです。

上司との会話では、自分の思考がまとまらずに時間を大きく取ってしまうことがよくあります。

また、頭の中の情報処理に言葉が追いつかず、主語がない不自然な話し方をしてしまうこともしばしばあり、上司に指摘されることも多いです。

先ほどと同じ理由にはなりますが、思考がぐるぐると回り続け、自分の業務以外のことも気になってしまいます。

集中力が散漫になることも少なくありません。以前、上司に事前に問題を提起したことがありましたが、上司があまり真剣に受け止めてくれず、結局その問題に直面することになりました。

そのとき、自分が未然に防ごうとしていたのに無視されたことで、かなりモチベーションが下がってしまいました。

そのため、上司から指示された業務に対しても、興味がわかず、やる気が出ずに、作業を先延ばししてしまうことが多くなってしまいました。

自分の思考の癖や、上司とのコミュニケーションの問題から、仕事に集中できずに、生産性が上がらなくなってしまいました。

なお、上司には一応ADHDであることは伝えています。

しかし、やはりあまり理解していただけないものなのかなと思う気持ちはあります。

元よりどちらかといえば体育会系の上司でしたので、心のどこかで努力すれば何とかなると思われていそうなところが感じ取れます。

確かに自分では努力している部分はありますが、努力してもできない。

難しいことがあるという理解があるようにあまり感じないところがあります。現にマルチタスクは苦手なので業務の分野を少なくしてほしいとお願いしているのですが、他の人ができないからやってもらうしかない。と言われており、かなり困っているのが現状です。

その問題にどう取り組んだか、また対応に苦労した経験について

まず、ケアレスミスについてですが、時間があるときは時間をおいて資料を読み直すようにしています。

この対策でだいぶ誤植を減らすことができます。

ただし、急いでいる場合などの対策方法がいまだにわからず、確認してもミスをする。という状況はまだまだ対処できません。

次に、自分の興味のない分野のモチベーションを上げることについては、まずは作業レベルでやってみることを実施すれば、「ここが不便だからツールを作ろう。」などの自分の興味のあることにつなげることができると思っています。

しかしながら、今はリーダー業務を中心に行っているためそれもままならず、なかなかモチベーションの維持が難しいと感じています。

上司や同僚への話す際に注意していることは、まず話しかける前に「どういう話を、どういった形で話すか。」というのを検討してから話しかけるようにしています。

報告だけであれば、これで大体うまくできます。

また、チャットなどであれば、考えながら文章を打っても、最後に文章をチェックするので何が言いたいかわからない文章にはならないと思っています。急遽話しかけられた場合などは、やっぱり回答が難しかったりすることが多いです。

マルチタスクについては、とりあえずしないといけない作業を書き出すことにしています。

自分で作業がある場合は、この方法で無理やりシングルタスクにしてしまい、順番に作業を行うようにしています。

ただ、リーダー業務となると、差し込みの報告や、長期的な課題対応の進捗管理が多くなっており、自分が興味がなく、知識もない分野の進捗管理という作業にかなり困惑しています。

また、別分野では作業者としての作業もあるため、色々な分野の業務がごちゃごちゃになることも多いです。

困難が続いたときに抱いた気持ちと向き合い方

負のループに陥ったというような経験はございません。

発達障害の特性を持ちながらでも、仕事で達成感を感じた経験はありますか?

やはり、ADHDの特性で一番経験として身近なのは良くも悪くも過集中です。

これを絶対にやりきらなければならない!急ぎの修正が必要だ!となったときにほかのメンバーに比べて、かなり早く作業を完了させることができていると感じます。

また、作業だけでなく、解消案の提案も早いため、お客様に感謝されることがよくありました。

また、思考があちこちに飛ぶという点においても、ほかのメンバーが思いつかない観点から設計書を読んだりすることができます。

これにより、事前に設計不備に気づくことができることもあります。

さらにこの特性で、いろんなものを調べてしまうため、障害があった際に障害があったシステムの設計や、解決策がパッと出てくることも多く、速やかに障害対応を終えることもできたことがあります。

結構トラブルに対しては柔軟に対応することが得意だと感じており、照会対応などの対応でも、お客様から感謝されるところに喜びを感じます。

私にとって、成功した!やり切った!と思うところは、お客様が感謝してくださっている瞬間です。

特に現職では、エンドユーザーさんと近い位置で仕事をしているため、過集中からくるスピード対応で喜んでいただけることが、私にしかできないことだと思い嬉しく思います。

アンケートのまとめ

ADHDによるケアレスミスや興味のない作業の先送り、集中力の維持に悩んでいます。

プログラミング中の小さなミスやドキュメント作成の遅延、会議中の注意散漫が主な課題です。

上司や同僚とのコミュニケーションでも、自分の考えをうまく伝えられず、マルチタスクが苦手なことを理解してもらえない状況に困惑しています。
しかし、過集中の特性を活かして迅速な問題解決や独自の視点からの提案を行い、お客様から感謝されることもあります。

発達障害と職場環境の調和を図るには、本人の工夫と周囲の理解・サポートが不可欠です。自分の特性を理解し、それを強みに変えることで、誰もが自分らしく働ける環境を築いていけるでしょう。

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※本サイトは医療・法律・労務の専門的助言を提供するものではありません。個別の判断が必要な場合は、専門機関へご相談ください。

ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

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