
発達障害に関する体験談を通して理解を深める
発達障害を持つ方々が直面する困難や、その乗り越え方は人それぞれです。
今回のアンケートでは、発達障害を持つ方々のリアルな体験談を集め、同じ特性を持つ方々が安心して働ける環境づくりや、発達障害に対する理解を深めるための参考にしています。
あなた自身や周囲のサポートに役立つ情報をぜひお読みください。
発達障害を持つ人が職場で直面する問題とその対処法
みさきさまさんのリアルな体験談/IT業界
★お名前と年齢を教えてください(イニシャル・ニックネーム など可能です)

「みさきさま」です。39歳です。
★性別を教えてください



「女性」です。
★あなたが自覚している発達障害の特性は?



ADHD(注意欠如・多動症)です。
★転職回数を教えてください



2回です。
★失敗体験や辛い経験をした時の年齢を教えてください



23歳です。
★その時の職種と業種を教えてください



サービス業/添乗員です。
職場で感じた理不尽な瞬間 (複数選択可)
複数選択可 ※青が回答
・指示や期待が不明確で、何をすべきかわからなかった
・他の人と同じミスをしても、自分だけが厳しく叱られた
・上司や同僚が自分の特性を理解してくれなかった
・自分の特性を理由に差別的な扱いを受けた
・会議やチーム作業での意見が無視された
・特定の業務が与えられず、疎外感を感じた
・特に理不尽さは感じなかった
理不尽な上司や同僚とのやり取り
添乗員のため、長ければ数日もお客様とご一緒する仕事でした。
何があっても添乗している旅行が終わらなければ帰れません。幸いお客様からは可愛がられることが多く、仕事自体はやりたかったことでもあるし楽しくできていました。
しかし一緒に添乗する先輩からの指示は曖昧で、言われた指示に従うも気が利かない、ノロマなど、お客様名前でも罵られました。
私が悪いのでしょうが、お客様名前での罵りはこたえました。
仕事で特に苦労した場面 (複数選択可)
複数選択可 ※青が回答
・タスクや業務を同時に進めるとき
・締め切りや期日を守るとき
・上司や同僚とのコミュニケーションを取るとき
・会議や報告を行うとき
・複雑な業務や指示が多いとき
・ 環境が騒がしいとき
・特に苦労は感じていない
努力しても報われないと感じた経験
普段から私に対して厳しい先輩と一緒だった時、仕事にも慣れ始め、指示の前に動き先輩のフォローに回りました。
今まで指示されていたことを先回りしてしたことですが、したらしたで、今日は自分でやりたかったのに勝手に動いてどういうつもりだと罵られました。
自分で考え動いたことで、いつもなら後輩が率先して動くことだったのですが、嫌われていると何をしても言われるのだと思い、努力も意味がないのだと思いました。
仕事での失敗に対する感情(複数選択可)
複数選択可 ※青が回答
・自分の特性のせいで、どうしようもないと感じる
・上司や同僚の期待に応えられないと感じる
・失敗を繰り返し、自信を失ってしまう
・ミスを防ぐためにさらにプレッシャーを感じる
・周囲からの評価がさらに下がるのではと不安になる
・自分一人ではどうにもならないと感じる
・特に強い感情はない
ミスに対処しようとしたがうまくいかなかった理由
1日の流れを書き出し、それを基準に動くようにしていました。
イレギュラーなことが起こっても対応できるように余裕を持つことも意識していました。
それでも上手くいかなかった時は、イレギュラーへの対応が自分のキャパ以上のものだったり、自分が何をしているか分からなくなり、焦って意味の分からない行動をしていた時だと思います。
職場で求めるサポートの形 (複数選択可)
複数選択可 ※青が回答
・具体的な指示やタスクの優先順位を明確にしてほしい
・締め切りに余裕を持たせてほしい
・仕事の進行状況を頻繁にチェックしてほしい
・静かで集中しやすい環境を提供してほしい
・自分の特性を理解した上で、無理な期待をしないでほしい
・特定の業務に対して補助やサポートをつけてほしい
・特にサポートは必要ない
サポートに関する具体的な希望
社会に出て一般採用で仕事をしている以上、周りへは何も期待しません。
自分自身が成長して周りに迷惑をかけずに仕事ができるようにするしかないと感じています。
ただ、お客様や大勢の前で罵るようなことはやめてほしいと思います。
仕事でプレッシャーを感じた場面 (複数選択可)
複数選択可 ※青が回答
・締め切りが迫っている時
・複数のタスクを同時に進める時
・上司や同僚とのコミュニケーションがうまくいかない時
・クライアント対応をしなければならない時(電話やメール)
・自分に任された仕事が上手くできていない時
・会議の準備をしている時
・特にプレッシャーは感じていない
プレッシャーに対する具体的な感情
一般採用で仕事をしているので、話そうとは思ったことは特にありません。
ですが、先輩などに障害あるんじゃないかとヒソヒソ言われているのに気づいた時は、もう仕事も辞めたく思い、会社に全て話してしまおうと思いました。
その回答によっては退職しようと思っていましたが、会社の上司が理解のある方で、親身になって続けていけるように働きかけてくださいました。
自分の特性を説明した際の反応
今まで散々言われてきて自分では強く生きていけていると思っていましたが、罵られた日は帰宅したり1人になると涙が止まらなくなり、人と多くコミュニケーションをとらなければならない仕事は向いていないんだと感じます。
接客業をしているのに、相手に不快な気分にさせているんだと思うと自分の存在価値が分からなくなる事が多いです。
仕事が向いていないと感じた瞬間
お客様には幸い可愛がっていただけるので、仕事自体に不安はありません。
しかし、やはり同僚と一緒に仕事をする場合、同僚から馬鹿にされたり必要以上に罵られると、それによりテンパってしまいお客様に対しての接客もできなくなるんではないかと不安に思います。
幸い今までお客様に対してはきちんと対応出来ているのか、クレームなどはないのですが、この先も同じことが起こると不安になると感じています。
仕事を続ける上での最大の不安
自分の特性から来る言動により、同僚や利用者の方、上司に迷惑をかけ続けてしまうことが不安です。
私よりも、もっと有能で「普通」の人を雇った方が、同僚も気を遣わず、利用者の方も快適に過ごせるのでは無いかと思ってしまうことがあります。
特に、気を遣ってくれる同僚には迷惑しかかけていないのでは無いかととても不安に感じます。
顧客対応自体には問題がないものの、同僚からの否定的な対応が大きなストレス源となり、それが業務に悪影響を与えることを強く懸念しています。
特に、同僚からの批判や侮辱的な言動が、精神的な負担を増幅させ、結果として本来の業務に支障をきたす恐れがある点が強調されています。
これは、職場環境における対人関係の影響が、発達障害を持つ人にとって極めて重要であることを示しています。
同僚からのサポートや理解が欠如している場合、業務のパフォーマンスにも影響が出やすいことがこのケースで確認できます。
また、顧客対応には自信を持っている一方で、同僚からの扱いが精神的なプレッシャーとして作用し、その結果として「テンパってしまう」状況に対する不安を抱いていることは、職場での対人関係が業務の質に大きく関わることを証明しております。


本記事に記載されている特徴は、発達障害を持つ全ての個人に当てはまるわけではなく、個人差があることをご留意ください。




大人の発達障害@暮らし情報館とは



大人の発達障害@暮らし情報館について
大人の発達障害やグレーゾーンの方、またはご家族・職場の方・ご友人・パートナーに向けて、日常生活や仕事、人間関係をより安心して過ごすための工夫やヒントをわかりやすく紹介します。
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ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

