仕事が覚えられない?発達障害の特性と周囲の期待が引き起こす摩擦【22歳女性】の体験

発達障害を持つ方が職場で経験する困難やサポートに関する体験談はコチラにまとめてます▼

発達障害を持つ方が子ども時代に経験したエピソードはコチラにまとめてます▼

目次

発達障害の特性と向き合う日々

発達障害を持つ方々にとって、日々の生活や人間関係の中で感じる困難や葛藤は、個々の特性によってさまざまです。
しかし、それと同時に、自分の特性を理解し、受け入れ、乗り越えることで得られる成長や喜びもあります。

この記事では、発達障害の特性と向き合いながら生活を送る方々の体験談をもとに、困難をどのように乗り越えてきたのか、また、その過程で得た学びや支えとなった工夫についてまとめました。

日常の中で感じる「できること」と「できないこと」、その狭間で奮闘する姿を通じて、発達障害のある方々が直面するリアルな課題や、それに対する具体的な対応策について考えていきます。

この記事が、発達障害を持つ方の理解を深め、より良いサポートのヒントとなることを願っています。

ぜひご覧ください。

発達障害の特性をリアルな声から紐解く:日常の課題とサポートのヒント

K.さんの子ども時代の体験談

プロフィール

お名前を教えてください(イニシャル・ニックネーム など可能です)

「K.」です。

年齢を教えてください

22歳です。

性別を教えてください

女性です。

あなたが自覚している発達障害の特性は?

ADHD(注意欠如・多動症)とASD(自閉スペクトラム症)です。

職歴について教えてください

現在は学生、無職、または休職中です。

※掲載内容は原文そのままとなっており、誤字や脱字が含まれる場合がございます。ご了承ください。

日常生活で困難を感じる場面はありますか?

選択式 ※青が回答

人混みや騒がしい場所にいるとき

新しい環境や状況に適応するとき

複数の仕事を同時にこなすとき

予定外の出来事が起きたとき

周囲からどのような誤解を受けやすいと感じますか?

選択式 ※青が回答

無愛想だと思われる

・協調性がないと見なされる

怠けていると誤解される

・自己中心的だと思われる

・空気が読めないと感じられる

サポートや配慮が必要だと感じる場面はどれですか?

選択式 ※青が回答

職場や学校での指示が曖昧なとき

大勢の人が集まるイベントに参加するとき

複雑な手続きや書類を扱うとき

急な予定変更があるとき

・長時間の集中が求められるとき

ストレスを感じる要因はどれですか?

選択式 ※青が回答

大きな音や強い光などの感覚刺激

人間関係のトラブルや誤解

タスクの締め切りやプレッシャー

・ルーティンが崩れること

・自分のペースで行動できないこと

コミュニケーションで苦手だと感じることは何ですか?

選択式 ※青が回答

相手の冗談や皮肉が理解できない

会話の適切なタイミングがつかめない

自分の気持ちを言葉で表現すること

・目を見て話すことが難しい

・長時間の会話を続けること

自己理解に関して当てはまるものはどれですか?

選択式 ※青が回答

・自分の感情の変化に気づきにくい

・自分の強みや弱みがよくわからない

自己評価が低いと感じる

自分の興味や関心が偏っている

他人からの評価を過度に気にしてしまう

周囲に望むサポートは次のどれですか?

選択式 ※青が回答

・明確で具体的な指示や説明がほしい

自分のペースを尊重してほしい

無理に人付き合いを強要しないでほしい

困ったときに気軽に声をかけてほしい

過去に傷ついた対応は次のどれですか?

選択 式 ※青が回答

特性を軽視されたり否定された

・周囲から孤立させられた

過度な期待を押し付けられた

からかわれたり侮辱された

・勝手に決めつけられたアドバイスをされた

社会生活で不安に感じることは何ですか?

選択式 ※青が回答

就職や職場での人間関係

・経済的な自立や生活の維持

公共の場でのマナーやルール

・緊急時や災害時の対応

法律や制度の理解と活用

自分の特性について感じていることはどれですか?

選択式 ※青が回答

周囲に理解されにくいと感じる

個性として受け入れている

改善や克服が必要だと思う

・周囲に隠したいと思っている

・同じ特性を持つ人とつながりたい

これまでに言われて心に残っている言葉や、そのとき感じた気持ちを教えてください

専門学生時代に行っていたオフィスビルでの巡回清掃のアルバイトで、同じアルバイト先に勤務していた60代くらいの方に、自分が巡回の順番を間違えてしまい、その方の業務を少なくしてしまった時に、「なんでこんなことしてくれるの?」とミスを責め立てられ、

まだアルバイトを始めて1週間も経っていなかったのですが、「ミスをしてしまった自分自身が確かに悪いけれど、こんなにとげとげしく責められる一方であればここを辞めようかな、続けられないな」と感じました。

他にも、急いで片づけをするあまり業務用エレベーターの中にゴミを忘れてしまった際も、巡回警備の方に執拗にゴミを忘れた理由やぶっきらぼうにあそこに置いたから捨てておけと言われ、自分のミスではあるといえ、非常に高圧的で腹が立ちました。

他人から受けた印象的な経験について、具体的にお聞かせください

同じアルバイト先の60代くらいの方にミスを責められた翌日ほどから挨拶をしても無視されるようになり、最初は聞こえてなかったのかとスルーしていましたが、他の方が挨拶をすると挨拶しているので、無視されていると分かり、

いくら自分がミスしてしまったことだとしても挨拶と業務は別ではないのかと疑問に思うとともに最初のうちは無視されてしんどかったですが、

途中から無視されるのであれば挨拶しなくていいやと自分から挨拶することをしばらくやめていたのですが、ある時突然、向こうから挨拶があり、同じアルバイト先で働く方に何か言われたのかもしくは社員さんに何か言われたのか要因は何か不明ですが、突然挨拶があり少々困惑し、空耳なのかとその時は疑ってしまいました。

ご自身の行動で印象深かったエピソードを教えてください

同じアルバイト先の4~50代くらいの方が勤務時間内に片づけが間に合いそうになかった時にその方のゴミ出しを代行し、協力して勤務時間内に業務を終了させることができ、その際にすごく感謝して頂き、

自分も同じような場面になった場合は、その方がゴミ出しを行って下さりました。巡回清掃の仕事は個人で行うものの同じシフトで働いているということもあり、その後の人間関係や自分のことを気にかけて下さり、

仕事で役に立てて嬉しいと感じると同時に仕事でのフォローがその後の人間関係を良好なものにしてくれるのだなと体感しました。

また、業務時間前に仕事の情報の共有事項などを事前にお伝えし、業務後、あの時共有してくれて助かったよと感謝の言葉を直接言って下さった時には自分の行いを肯定して頂き有難いなと感じました。

自分のペースが乱れたと感じたときの状況や気持ちをお話しください

巡回清掃で、予想以上に汚れがひどい時やそれ以外にもしなければいけないことが多い時に決められた時間に巡回できなくなってしまう恐れが発生し推すな場合は、急遽、

自分の中で組み込まれていた当初の予定を清掃作業をしながら予定を組み直したりしていたため、本来のやることを忘れそうになるなどかなり混乱しました。

また、予想外のタイミングで同じアルバイト先の方や社員さんから業務用のガラケーで電話連絡が来たときは毎回驚いてしまいました。

また、電話を聞いている環境によっては聞くことに常に集中しておかないと聞き取れないようなこともあったので、電話が終わって少し気が抜けてしまうと自分がこの後何をしようとしていたのか思い出すことに時間がかかることが多々あり、訳が分からなくなってしまいました。

誤解や噂で影響を受けた経験と、そのときの心境をお聞かせください

上記でも何度か記載しているのですが、同じアルバイト先の60代くらいの方からミスを責められ、そのミスから「仕事ができない奴」と認識され、挨拶の無視が長期間続いたので、

発端は自分のミスが原因ですが、仕事を覚える速さであったり、仕事でのスキルなどのあくまで「仕事で求められる能力」とあいさつなどの基本的なことの「礼儀」の部分は別物であって、

ミスをしたからといって挨拶もしなければアルバイトとして入ってまだそんなに経ってもいなければまだ完璧に仕事を覚えきれている訳ではないし、わざとミスをしたわけではないので、

次の仕事以降にミスをちゃんと活かして仕事に取り組んでいるのか見てからどう対応するか判断してほしいなと感じました。

自分の意見を伝えられなかったときのエピソードを教えてください

巡回清掃の際に業務用のエレベーターを使用し、次の巡回先に行くためにエレベーターを待っているとオフィスビルの中に入っている会社の一社員の方が業務用エレベーターを使用しており、

本来はあまりよろしくない行動なため、アルバイト先の社員さんに伝えるべきだったと思うのですが、その後も仕事を続けているとその時の出来事を完全に忘れてしまい、結局社員さんにお伝えすることなく業務を終えました。

翌日、そのことに気づいた自分に対してなぜあの時に簡易的にメモを残さずにそのまま業務を続けてしまったのだろうかと自分の不甲斐なさに失望しました。

ただ、これをきっかけにメモの大切さや相談することを改めて意識し、仕事に取り組めたと思います。

他人と比較されて感じたことがあれば、そのエピソードをお聞かせください

家族に関しては、兄弟はいないのでその分、兄弟間で何か比べられるということは物理的になかったのですが、同い年の子や自分と同年代の子をTVで見たり、仕事先で出会ったりなどで、

「この子あんたと同じ年くらいの子なのにしっかりしている」、「この子はこういうことを出来るからすごい」、「あんたが●●やったらこんなことできる?」などと言われ、自分は何もできないのか、

別にその子と自分は違うなどかなり劣等感を抱き、複雑な感情でいっぱいでした。また、相手が自分のことを褒めてくれている場合でも、「自分はこんな良い人間じゃないのにな」、「あなたの方がすごいと思うよ」などと卑屈に思ってしまい、逆にプレッシャーを感じる時もありました。

ご自身の行動が人間関係に影響を与えたと感じた経験があれば教えてください

嫌な出来事が重なり過ぎて自分の感情が分からなくなってしまった時に、自分と仲良くしてくれていた友達のことを深く傷つけてしまい、その後、短期間ではありましたが、完全に孤立してしまいました。

ただ、仲直りをして許してもらい今ではその子と仲良くしています。また、自分よりも頭の良い子に自分の強い劣等感からくる嫉妬や羨望などの感情を自分の中に留め切れておけず、そのまま吐き出してしまいせっかく仲良くしてくれていたその子の事を傷つけてしまい、

その感情をぶつけてしまって以来、ずっと疎遠になってしまい、後悔しています。

自分の感情を抑える術が分からず、そのまま相手にぶつけてしまい、結果的にそれが自分も後悔することになり、相手も傷つけてしまうことが多かったです。

イベントや活動に参加できなかったときの気持ちや状況をお話しください

生活訓練や就労移行支援事業所の親しくしていた仲間と集まれる良い機会だったにも関わらず、体調や自分のやりたいことを優先してしまい仲間と楽しみたかったなと感じる時も多くありました。

ただ、ここ最近は参加人数も増えており、自分と面識のない方も多く、私自身が「久しぶりに会いたいな」と思う方は何名かいるものの人ごみの密集や匂いが部屋にこもりやすいなど特性の部分でどうしてもしんどさが上回るようになってきてしまい、参加することが難しくなってしまった際は、寂しい気持ちはあるものの、

自分の身の安全を守るためだから仕方ない…とあくまで「自分の為」と割り切り、人が少なそうな集まりや十分に休息が取れそうで参加したいイベントは参加出来て嬉しく、楽しい気持ちでいっぱいです。

周囲の理解について感じたことやエピソードを教えてください

学生時代は自分の特性も自分自身で分からない部分が多く、人に説明することがさらに難しかったので、多くのクラスメートに理解されずしんどかったです。

また、母が私の特性を周囲に説明する際に(例えば担任の先生に伝える、支援学級からそれぞれの教師に自分の特性を伝えてもらうetc)理解して頂けない先生もおり、「いや、普通の子でしょ?」と見ただけでは分からない特性の部分を理解してもらえず、授業についていくのがしんどいと感じ、

授業についていけないと悟った際には、周囲と自分は違うから分からなくても仕方ないと諦めと絶望感がありました。

また、発達障害や障害を持つ人に対して「特別扱いしないからな」と教師から発言された際は、そのような扱いをされたいと思っている訳ではないと腹立たしかったです。

将来について考えるとき、どのような気持ちや不安がありますか?

学生時代はきちんと進学できるのかすごく不安で、いつでも将来にまっすぐ向き合うことがすごく苦痛でしんどいと感じました。

専門学校卒業の際にも何も進路が決まっていない状態だったので、すごく不安があり、自分の将来に関して悲観的に捉えてしまい、「自分には無理だ」、「できるわけない」と思うことが多かったです。

就職活動では、自分が会社の一員として「働く」というイメージが全く持てず、自分には向いてないと落ち込むこともありました。

また、計画を立てることが苦手で、自分が将来こうなりたいという希望もないので、将来を考える行為そのもので不安に押しつぶされそうになり、自分の将来に対して希望が持てないことが今でも多少あります。

感情のコントロールに関して、印象に残っている経験があれば教えてください

小・中学校時代は、内気な性格でストレスが溜まってしまっても自分の中でうまく処理をしたり、うまく発散できなかったため、ストレスを抱え込みすぎると感情が爆発してしまい、普段の自分との変貌ぶりに周囲を怖がらせてしまったり、心配させてしまいました。

また、うまい人演奏を聞きましょうなどがある際には、無意識のうちに「聞きたくない」と耳を塞ぐ行動を取り、不適切な対応だとして先生に言い咎められる苦い経験をしたなと感じています。

尚、家庭内では、自分の感情が高まり過ぎてコントロールできずに怒り口調で両親に強く当たってしまったり、嫌な出来事が重なってくると自分自身の将来に対しての不満等を思わず口に出してしまい、両親を怒らせてしまいすごく申し訳なかったなと思います。

アンケートのまとめ

発達障害に関連する日常生活での多様な困難と、個人がその中で直面している課題や感情が浮き彫りになっています。

まず、発達障害特性に関連する生活上の困難として、環境への適応や複数のタスクの同時進行、人間関係の調整が難しいことが挙げられています。

ご相談者様は、急な予定変更や大勢の人が集まる場面でストレスを感じやすく、職場などでの指示が曖昧な状況に対してもサポートを求めています。

また、音や光などの感覚刺激に敏感であるため、これが日常生活におけるストレス要因となっています。

さらに、誤解や偏見に対する悩みも強調されています。

特に無愛想と思われたり、職場でのミスにより過小評価されるといった体験は、個人の自尊心や人間関係に影響を及ぼしています。周囲とのコミュニケーションが苦手な部分もあり、特に冗談や皮肉の理解、会話のタイミングなどに苦労している様子が伺えます。

また、将来に対する不安や、自己評価の低さも見られ、特性に向き合いながら社会に適応することの難しさが感じられます。

これには、家庭環境や過去の教育経験での理解不足が影響している可能性があり、個人としては改善を目指しながらも、理解を得られないことに対する葛藤が続いています。

こうしたエピソードから、発達障害のある人々が、個人の特性と向き合いながら生活していく上で、環境的な配慮や他者の理解がいかに重要であるかがわかります。

また、周囲からのサポートがある場合に、感謝の気持ちが生まれたり、自己肯定感が高まるなど、ポジティブな影響があることも示されています。

このような視点から、社会全体の理解を促進することが、発達障害者の社会適応を支える重要な要素であるといえます。

大人の発達障害@暮らし情報館とは

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ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

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