大人の発達障害 【発達障害の人が抱える悩み】具体例など
大人になってからも、発達障害を持つ方にとって日常生活や職場での生活は決して簡単なものではありません。
周りの人が当たり前にこなしていることが、発達障害を持つ方にとっては大きな挑戦となり、時に孤立感や不安感を抱えることもあります。
発達障害は、その人の個性や生き方に深く関わるものであり、表に見えない苦労が多く存在します。
本記事では、発達障害を持つ大人たちが日々直面する具体的な悩みを紹介し、私たちがどのように理解を深め、サポートできるのかを考えていきます。
大人の発達障害を持っている人の正直な気持ちや悩みについて触れていきたいと思います。
発達障害を持つ人が抱える悩みや気持ちをまとめました。
対人関係
【人と話すのが疲れる】
人と話すのがとても疲れます。
友だちや職場の人と話していると、相手が本心では何を言いたいのかわかりにくくて、いつもモヤモヤしています。
話の中に隠れた本当の意味や、冗談と本気の違いが分からないことが多くて、話を聞いているだけで大変です。
どんな反応が正しいのか迷ってしまうことがあり、間違った反応をして嫌われることが怖くて、理解していないのに返事をしたり、本心とは違う反応をしてしまうこともあります。
【自分の気持ちを伝えるのが難しい】
自分の気持ちを言葉にするのが苦手です。
自分の感じていることをうまく言葉にできず、どう表現していいか分からないことがあります。
その結果、人に間違った内容で伝わってしまったり、誤解されてしまうことがあり、生きにくいです。
家族との関係
【本当の意味では理解されていない】
家族には感謝してますが、正直、自分の発達障害に関して100%理解してもらえているとは感じられないです。
たとえば、集中できないことや、計画を立てるのが苦手なこと、感情のコントロールが難しいことなど、これらは発達障害を持つ人にとって大きな課題です。
でも家族は、「もっと頑張ればできる」とか「普通はそんなことで悩まない」という反応をされることが多く、それがすごくツライです。
自分としても普通にできるようになりたいし、頑張っているが、発達障害の特性はそう簡単に変えられるものじゃないんですよね。
家族との間に生じる誤解やストレスは、実は大きな負担なんです。
愛されていることはわかっているけど、それでも「理解されていない」と感じると、すごく孤独を感じます。
わがままかもしれないけど、家族にもっと発達障害の特性を理解してもらい、その上で支えてもらえたら嬉しいです。
職場での悩み
【集中することが苦手】
集中して仕事をするのが、すごく苦手です。
他の人がスムーズにやっている仕事も、私は一つずつに集中するのに苦労して、なかなか進みません。
仕事で一つのことに集中するのが、本当に難しいんです。
他の人がサクサク仕事を進めているのを見ると、自分もそうしたいと思うんですが、なかなかできないんです。
一つのことに集中しようとすると、すぐに他のことが気になってしまうんです。
それで、仕事が遅くなったり、自分と他の人を比べてすごいストレスを感じます。
【じっとしていることが苦手】
じっとしているのが難しいので、会議の時や上司の話を聞いている時もソワソワして足を動かしたり、手を動かしたり無駄な動きが多いです。
そのせいで「ちゃんと聞いているのか?」とか「ふざけているのか?」と叱られてしまうこともあります。
会議以外でもじっと座っているのがすごくツライんです。
落ち着いて座ってなきゃいけないのは分かってるんですが、つい足を動かしたくなったり、立ち上がりたくなったりします。
皆はなんでじっとしていられるのだろうかと不思議に思います。
シーンとしている場所やみんなが静かにしていると、のどを鳴らしたり、ゆらゆら動いたりもします。
何もしないというのがむずむずしてできません。
職場での悩み ー対人関係編ー
職場で上司や同僚とのやり取りが、すごく難しくて本当にストレスです。
上司の指示がよくわからなくて、間違ったことをしてしまうこともよくあります。
上司が何を期待しているのか、その意味をつかむのも大変です。
自分にとっては曖昧な指示に思うけど、他の人が普通に理解して対応しているので、やっぱり自分が悪いんだと落ち込みます。
同僚とも話すのが難しいです。
みんなの本音と建て前が理解できなかったり、会話に入るのが大変だったりします。
職場のルールや暗黙の了解、空気を読むことも、いまいちわかりにくいです。
仕事仲間だと思っていて会社の愚痴や本音を話したら、上司や先輩にチクられていたこともあります。
自分が職場にうまく馴染めていないのは感じてて、将来が不安になります。
職場での悩み具体例
【指示を理解することが難しい】
仕事で複雑な指示が出されると、理解するのに時間がかかります。
また曖昧な指示や察してくれというような空気も苦手で間違った解釈をしてしまうことが多いです。
それで怒られるのですが、毎回毎回同じやりとりになるので初めから具体的に指示して欲しいと思ってしまいます。
【細かな変更に対応できない】
仕事の内容が急に変わると、対応に戸惑います。
周りは仕事内容が急に変わってもスムーズに対応しているのを見ると、自分の適応力の不足を痛感します。
他の人は変更にも臨機応変に対応できているのですが、私はしっかりと準備をしてから動きたいのでつらいですね。
【人の感情を読み取れない】
人の感情や意図を理解するのが難しく、誤った反応をしてしまうことがあります。
人との距離感を取り違えたり、空気の読めない発言をして孤立してしまいます。
【集中力の維持が難しい】
仕事で長時間の集中が必要な作業では、すぐに気が散ります。
集中できない自分に対して焦ったり自己嫌悪を感じることがありますが、指摘されるとイライラしてしまう自分もいます。
【多動性や衝動性による問題】
会議中にじっとしていられず、つい貧乏ゆすりや手を無駄に動かしてしまい、周りから奇異な目で見られることがあります。
会議中以外でも朝礼や終礼でも、じっとしていられずにソワソワしてしまいます。
【誤解されやすい】
自分の言動が誤解されトラブルになることがあります。
自分の気持ちを表現すること、言語化することが苦手です。
人から誤解されるたびに自分の表現力のなさを感じたり、人と分かり合うがこんなにも難しいのかと病んでしまいます。
【コミュニケーションの失敗】
話の輪に入るのが難しく、コミュニケーションで失敗することが多いです。
会話の中での皮肉や冗談を理解できず、間違えた回答をしてしまうこともあります。
たとえば、悩みや愚痴を言っている人に真剣にアドバイスしたら、求めていた回答ではなかったようで引かれてしまいました。
【時間の管理】
締め切りを守ることや時間管理が難しいのですが、「もう少し計画的になれば」と言われます。
計画を立てることや時間配分を計算すること自体が苦手で、自分なりに改善したいと頑張っているつもりなのに、努力不足のように言われて腹が立つこともあります。
【感情のコントロールが難しい】
小さなことで怒りやすかったり、泣いてしまったり、感情のコントロールが難しいことがあります。
感情の波に振り回される自分に疲れを感じます。
あとでこんなことで怒らなきゃよかったと後悔することも多いです。
【物忘れが多い】
物の置き場所から重要な約束まで、とにかく物忘れが多くて周りに迷惑をかけてしまうことがあります。
毎日何かしら忘れ物をしているといつか取返しのつかないことをしそうで怖いです。
【空気を読むのが難しい】
暗黙のルールや社内の雰囲気を理解するのが難しいです。
周りと同じように振る舞えない自分に戸惑いを感じます。もっと明確に話をして欲しいと思ってしまいます。
【他人の期待に応えられない】
家族や友人、職場の人から期待される役割を果たせないことがあります。
他人の期待に応えられない自分に、失望や罪悪感を抱きます。
何をやっても自分はだめだなと日々、思います。
【計画を立てるのが苦手】
将来のための長期的な計画を立てることが難しく、目先のことにとらわれがちです。
欲しい物があるとすぐに買ってしまい貯金ができなかったり、お金がないのに遊びに出かけてしまいます。
将来に対する計画が立てられない自分に不安を感じます。
【過去の失敗を引きずる】
以前の失敗からなかなか立ち直れず、同じ過ちを繰り返さないか心配になります。
新たな挑戦に対しては、また失敗するのが怖くて消極的になってしまいます。
【自己肯定感の低さ】
自分に対する肯定感が持てず、他人と自分を常に比較してしまいます。
自分より出来ない人はいないと思うほどです。
自己肯定感の低さが、日々のモチベーションにも関係しているとは思うけど、自分ではもうどうすればいいのかわかりません。
【情報の選択】
必要な情報と不要な情報を区別するのが難しいです。
日によって自分にとってはどれも重要なものと感じたり、どれもいらないと感じたりするので、そもそも自分の判断に自信が持てないです。
【批判について】
批判や否定的な意見を受けると深く傷つき、それがトラウマになります。
自分の良いところより悪いところばかり言われると、自分には良いところはないのでは?と自信をなくします。
【すぐに判断できない】
状況判断をするのに時間がかかってしまって「もっと素早く決断すれば」と言われます。
したくても即座に判断することができないんです。
また、すぐに判断しても良い結果になることがありません。
だいたい後で後悔するのでゆっくり考えたいです。
【仕事のペース】
他の人よりも仕事のペースが遅いことがあると、「もっと効率よく働け」と言われます。
サボっているわけではないのに、サボっていると思われたり、後輩や後から来た人に抜かれるとみじめな気持ちになります。
【イベントへの参加】
大勢の人がいるイベントや社内行事に参加するのが苦手で、「もっと社交的になれ」と勧められます。
参加しても「楽しい」と感じることはなく、いつもモヤモヤして終わります。
相手も自分も嫌な気持ちになるので参加しないことが一番だと思うのですが。
【記憶力の問題】
伝えられたことをすぐに忘れてしまうことがあります。
「忘れない努力をしろ」とか「何でこんな事を覚えられないの?」と指摘されると、自分を理解してもらえていないことへの悲しさと、記憶できない自分への悔しさでいっぱいになります。
【自分の興味に没頭しすぎる】
特定の興味に没頭しすぎて、他のことが疎かになることがあります。
気になること、好きなことにはとことん集中してしまいます。
「バランスよくやって」と言われると、自分の興味が否定されているように感じます。
【作業手順を忘れる】
仕事の手順を忘れがちで、「もっとメモを取れば」と提案されます。
でもメモをとっても、メモをとったページが見つからなかったり、後から見返したとき理解できません。
メモをとっても意味がないので、解決の方法がないと思えてしまいます。
発達障害を持つ人が抱える悩みや不安は人によっても違います。
本人だけが知ってる苦労もたくさんあります。
他の人にも理解してほしい、分かってほしいと思う気持ちもあるし、自分がダメだって思うこともあります。
他の人にはない悩みを抱えながら、それでも自分らしく過ごしたいと願い日々、生きています。
大人の発達障害 【発達障害の方が抱える悩み】 総集編
発達障害を持つ人は”普通”とされる生活の流れにうまく馴染むことが難しいです。
なぜなら、社会的な常識やルール、時間の管理、集中力の維持、新しい環境への適応など、他の人が容易にこなすことも、発達障害を持つ人にとっては大変な労力を要するからです。
このように日常生活でたくさんの苦労をしていると、やがて孤独感や疎外感を感じるようになります。
自分だけが周囲と違っていて、人と同じことができない、人より能力が低い、自分には価値がない、と思い込み自信を喪失してしまうのです。
中には生きづらさから精神を病んでしまう人もいます。
発達障害を持つ人が自分らしく過ごすために障害を乗り越える方法やサポートは存在します。
「薬による治療」・「カウンセリング」・「個性を活かした訓練」などは日常生活を”普通”に送るうえで有効であると認められています。
発達障害を持つ人も、そうでない人と同様に個性があり、治療やサポートにも向き不向きがあります。
自分に合った方法で障害と向き合い、乗り越えることで自分らしさを手にすることができます。
また、発達障害を持つ人が暮らしやすい社会を実現させるには、社会や周囲の理解も欠かせません。
拒絶したり、批判することだけではなく、受け入れることやサポートすることも大切です。
私たち一人ひとりは、それぞれが違う特性や能力を持っています。
それは発達障害を持っている、いないに関わらずです。
発達障害を持つ人の中には独特の視点や能力があり、それは社会に新しい価値をもたらすこともあります。
発達障害のある人もない人も、互いに理解し合い支え合うことで、より豊かで多様性のある社会を実現できます。
それぞれの個性を認め、価値を尊重することが、共生社会への第一歩となります。
本記事に記載されている特徴は、発達障害を持つ全ての個人に当てはまるわけではなく、個人差があることをご留意ください。
この記事の監修者
鈴木祐貴(すずき ゆたか)
大人の発達障害専門サポート
発達障害の特性を持つ大人のためのコンサルタントとして、多くの方の「自分らしく働く」未来をサポートしています。
発達障害を持つ方が普通に働き、安心して日常生活を送れるような環境作りに情熱を注いでいます。
経歴と実績▼
・人材育成のプロ:人材育成10年、マネジメント10年、管理職8年の経験を持ち、発達障害を持つ部下や後輩の育成にも成功。支店や部署全体の成績向上に貢献。
・多部門での実績:人事部、営業部、管理部、経営企画部で所属長を歴任。
営業・マーケティング、社内マネジメント、企画開発など幅広い分野で活躍。
大人の発達障害 ADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉症スペクトラム症・アスペルガー症候群)・グレーゾーン・繊細さん サポートについて
ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
発達障害で悩んでいると、一人で抱え込みがちになってしまうかもしれません。
でも、あなたは決して一人ではありません。困ったときは、誰かを頼ってもいいんです。
むしろ、人とつながることで新しい視点や解決策が見つかることも多いものです。
自分の特性を理解し、それを活かすことで、これまで見えなかった可能性が広がります。あなたが感じている不安や悩みは、共感できる人が必ずいます。
私もその一人として、あなたの力になりたいと思っています。
これまで多くの方々が、自分自身と向き合いながら前に進んできました。
あなたもきっと、自分らしい生き方を見つけることができます。その一歩を踏み出すお手伝いをさせていただければ幸いです。
ブログやSNSでは、発達障害に関する情報や日々を豊かにするヒントを発信しています。
ぜひご覧になってみてください。もし何か気になることや話してみたいことがあれば、いつでもお気軽にご連絡ください。
一緒に悩みから解放され、明るい未来へと歩んでいきましょう。
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